鹿毛馬神籠石 (かけのうまこうごいし) (国の史跡)
最寄地 福岡県飯塚市鹿毛馬929‐1 2015.5.5
鹿毛馬神籠石 (かけのうまこうごいし) (国の史跡)
最寄地 福岡県飯塚市鹿毛馬929‐1 2015.5.5
登城ルート(破線は土塁線)
神籠石の碑
北側の列石(右)
北側の列石(右)
西側水門跡
水門南の列石
【遺構★★★★☆】
【案内・感想】 飯塚市鹿毛馬の標高約30~80mの低丘陵に築かれた神籠石(こうごいし)式山城である。
鹿毛馬川に沿った鹿毛馬公民館(表記番地)の北約460mの橋を渡ると小駐車場があり[マップコード68 028 815*61]、その先に水門がある(地図)。水門は暗渠式ではっきりしないが、それに続いた南側山裾に列石が見られた。
また北に約270m行き橋を渡った所に「鹿毛馬神籠石」の石碑があり、東に約200m行った溜池堤防付近に駐車場がある[マップコード68 058 222*75](地図)。
200mほど南に行くと牧野神社の祠がある(地図)。その両側に列石が延々2㎞にわたって良好に残っている。
昭和二十年(1945年)2月22日、国の史跡に指定された。
【歴史】 7世紀頃造られた古代の山城で、歴史書に記載されている十二の古代山城以外に、一切記されていないものは神籠石(こうごいし)式山城と呼ばれる。
鹿毛馬神籠石は面積33,700㎡が昭和二十年2月22日、国の史跡に指定された。
鹿毛馬神籠石の存在は、江戸時代貝原益軒の「筑前国続風土記」にも、「・・馬牧有しし所・・・四方に石垣を築廻せり・・」と紹介され、古くから人々の関心を引いていた。
この神籠石の特徴は、
1.他の神籠石に比べ標高30~80mの低い丘陵にある。
2.谷部には暗渠式の水門が2ヶ所ある。
3.列石は1800個の切石を2㎞ほどにわたって丘陵斜面上に並べている。
4.列石の保存状態は他に比べて最も良好である。
5.水門等の調査で、7世紀前半の須恵器甕破片が出土し、築造年代に手がかりを与えた。などが挙げられる。『飯塚市教育委員会説明板』より。