投稿日: Apr 07, 2011 11:5:56 PM
ソーシャルがどうビジネスにつながるかと思う方へ
今日では通販の便利さは当たり前で、自宅から新宿紀伊国屋まで本を買いに行くことに比べてAmazonは所要時間のカットにもなるし、交通費よりも送ってもらった方が安い。本屋に出かける理由は時間つぶしが多かったが、ネットで結構時間をつぶしてしまうようになってからは、本屋に出かける頻度は相当減ってしまった。ただし逆にどこかに出かける際には本屋に立ち寄ることは増えたように思う。
お店でのショッピングを楽しみにしている人も多いだろうが、目的買いをする場合には待たされた挙句の果てが在庫切れで、似た店をたらいまわしになったり、後日もう一度来い、などと言われてがっかりなこともある。これがネットなら店員に聞かずとも在庫の有無はわかるので、すぐ手に入れるには便利である。これからの店舗は顧客が来店に価値を感じるように、相当今までと考え方を切り替えてサービスをしなければならなくなるだろう。
今でこそ便利な通販もいろいろな努力の結果でそうなったので、ビジネスが弱体なところが通販を軽く考えて取り組んでも結果はしれている。楽天などには多くのショップがあるが、まさにロングテールであって、少数の活躍しているところと、本業の片手間のネットショップに分かれる。カタログ通販の会社もネット通販の比重が増えているわけだが、かつて紙カタログに依存していたビジネスが、ここ数年であらゆるメディアを駆使したクロスメディアのお手本のようなビジネスに変貌している。
通販の強さは不思議なものだ。通販はリアル店舗とも、タッパウェアやアムウェイなどの訪販とも異なり、押しつけがましいところを持たずに利用者を誘導していくノウハウを元にビジネスをしてきた。この特性はネットでpushの弱さやpullの強さといった性質と結構相性がよさそうに思える。ネットでのビジネスにはリアル店舗には無いいろいろな制約があるが、それを潜り抜ける知恵を通販は持っているのかもしれない。
まだ日本ではソーシャルメディアに入り込んだビジネスはほんとに少ないが、上記のような通販会社のバイタリティを考えると、ソーシャルメディア活用の一番乗りになる可能性もある。今まで自社サイトに利用者のコミュニケ-ションの掲示板を運営してきたところも少なくない。そういったところがソーシャルグラフの活用に向かっている。すでにビジネス規模が大きいところはソーシャル活用の実験場としても注目に値するだろう。
ソーシャルメディア層の実態に迫るセミナー 4月14日(木) ネット通販の利用実態・ソーシャルメディア層をつかめ