投稿日: Jan 15, 2014 12:44:10 AM
思いつきだけで開発はできない
ビジネスでWindowsは必須だが、まだ半数の人はXPを使っているという。私はXP、Vista、7の3種類を使っているが、やはり一番簡便なのはXPで、Vista→7の順で次第に使い勝手が面倒になっていく。それはセキュリティの強化に伴うというように説明されているが、それまで別にセキュリティの問題のなかったところでも、権限の明確化や承認プロセスの増加などで操作性を悪くしてしまったのはどうかと思う。またVista→7ではショートカットが変更になったのが個人的には嫌な点であった。
そもそもWindows2000の頃からNTのクラッシク画面で使っていたので、XPになってもあまり変わった気がしなかったし、Vistaもクラッシックにすればエクスプローラは同じような使い方を続けられたのが、7になるとエクスプローラ自体が変わってしまったために不都合なことが増えてしまった。できれば7をやめてVistaに戻したいくらいである。
もしエクスプローラでもアイコンをクリックするくらいの操作しかしていないならば7になっても使用上の問題はないであろうし、またそういう使い方にあわせて7のインタフェースは「改善」したと思えるフシもある。もともとWindowsのユーザインタフェースはMacのデザインを後追いしていたようなところがあったので、利用者の裾野を広げるとともに素人受けするようにリ・デザインしていったと思われる。
しかし仕事で使っている人は見た目のデザインよりは生産的に作業ができる方が好まれるはずである。私の画面には「コマンドプロンプト」のショートカットアイコンが置いてあって、毎日DOSのコマンドラインを使っている。これは7でも引き継がれているの。昔雑誌の付録CDなどにあった便利ツールなどもそうだが、DOSで数文字打てばできる仕事が、Windowsではフリーウェアとかシェアウェアで売られている場合がある。
たとえばハードディスクのパーティションが見えなくなってアクセスできず修復が必要なときに、修復ツールをネットで探してダウンロードしてインストールしてやってみるより前に、CHKDSKで修復できるかどうかを試す方がよい。
ITという分野がサイエンスの上に成り立っているとすると、論理の構築を積み重ねて発展するはずであるが、ITを流行とかトレンドであるとみると、基盤となる技術は振り返らないでも商売はできる。
記事「スマホ・タブレットはターンキーシステム」では、B2B分野に大きな発展の余地がることを書いたが、それにはスマホアプリの開発キットが使えるだけではなく、やはりかつてのITのソリューションと同じ知識や技術力が必要になる。記事「歴史は繰り返す」におけるモノのインターネットでも同じである。
Windowsが本当に利用者のためを思って改善をしていたのかどうかに疑問をもったわけだが、ウケを狙うような姿勢でデジタルのガジェットをいじくるというところから離れて、開発にかけるコストと利用者の効用がバランスするように取り組む必要があるように思う。利用者に対するミッションが抜け落ちた会社は見捨てられるからだ。