投稿日: Jul 15, 2015 12:21:56 AM
流行りであるという音楽ストリーミングのサブスクリプション(聴き放題)サービスは使っていないので知らない点が多いのだが、どのように Play List を作っているかで、人力なのか、アルゴリズムなのか、という違いがあるようだ。人力であれば、キュレーションというかDJのようなものになる。伝統的なラジオもそうである。その場合に Play List の作成者のクレジットは出るのだろうか。人気DJが人を呼ぶこともあるのだから、サービスを続けていく上ではクレジットは売りになるだろう。
アルゴリズムだったらYouTubeのようになっているのだろうか。YouTubeはかなりカスタマイズしたリコメンドができるようになっていて、私が徘徊している界隈では常に視聴数が3ケタ(123回とか)のマイナーな曲が、それなりに相関をもって表示されるようになっていて、意外なものは数パーセントしか現れない。
Yahooのパーソナライズ化された広告は今日昨日とかつい最近の閲覧履歴を元にリコメンドをするのだが、YouTubeのリコメンドの方が過去何か月の長い視聴履歴を元にしているようで、ちょっと嗜好の異なる視聴に浮気をしても、以前のリコメンドの傾向に戻っていくようだ。
これらアルゴリズムによる嗜好のパーソナライズ対応は、いわゆるビッグデータ処理になる。誰がどのようなものを望むとか、商品間の関連を分析するには、100万人×100万アイテム のようなサンプリングをしないと意味のある結果が出るようにはならないので、個人のキュレーション的DJの世界とは対極にあって、おそらく両方のサービスが併存するようになるのではないか。
子供の頃にラジオの音楽番組を楽しみにしていたことから考えると、DJ文化は復活してほしいものである。しかし放送の世界はTVでもあまり取り上げないし、日本には風営法の関係でクラブ文化もない。radikoのように日本各地のFM局を相当網羅しているが、今は「音楽」で検索しないといけないし、そのジャンルの情報はない。ならば、それらから音楽番組だけを抜き出して音楽情報を充実させた別の番組表を作るサービスがインターネット上ではできるのだし、そこに有線放送もからませればネットの聴き放題サービスに先行することも可能に思える。これは地域のDJにとっても全国区への進出の機会でもある。
いつものことだが、radikoのような革新的なサービスがスタートしても、革新に革新を重ねて突き進むというようにはならない日本が残念である。