投稿日: Dec 27, 2011 11:32:17 PM
SNSはどこに向かっているのかと思う方へ
2011年11月ニールセン調査から、 mixi, Twitter, Facebook, Google+, Linkedinの利用動向 の解説があったが、予想どうりFacebookが伸びて、Twitterにほぼ並び、mixiが下がっている。この記事の中に説明があるが、ガラケー・スマホ・Macからのアクセスは入っていないとか、外部からいいねボタンなどでシェアしているものはカウントされないなど、集計上の取り決めはいろいろあるようだ。そのことを別にしてもこれらのSNSサービスを横に比較する意味はあまりないと思う。それはそれぞれ利用者層が異なるからで、それこそSNSの特色を出すところであるからだ。統計的に明らかなのはfacebookがこの1年で5倍になってtwitter並みに普及したことである。
使われ方でもっとも異なる点は平均訪問時間の違いで、mixi=179分, Twitter=27分, Facebook=54分, Google+=14分, Linkedin=3分 と、mixiが一番長い。これは知り合いと長電話をするのが移行したようなものかもしれない。facebookの伸張とともに明らかになったのは、SNSの統合化傾向というよりもむしろSNSの棲み分けなのかもしれない。ディスカッションのような掲示板形式の場合に、facebookではどんどん下に下がっていくので何日か前のテーマは探せなくなってしまう。twitterの場合はtogetherで異なる人の発言でもまとめられているが、こういった機能はfacebookにはない。つまりfacebookの特徴は毎日チェックしてもらえるとしても、情報寿命は1日しかないのかもしれない。
先日、北朝鮮の金正日死去に関してCNNのニュース報道を見ていたところ、アメリカの政治家や評論家・先生方のコメントを紹介するのに、twitterでの各人のつぶやきを画面に拡大して見せていて、なるほどピッタリだと思った。特定の人のオピニオンをフォローするとか集約するのにはtwitterは向いていて、togetherもそうであるがコンテンツを扱いやすいのだろう。facebookは利用者各人ごとにさまざま雑多な情報が寄り集まるし、友達を除去しにくいので、書き込めるとはいってもパッシブなものに流れていくきらいがある。
パソコン通信からWeb、ケータイへといろんなコミュニケーションのツールが登場して、その都度何か新しい時代が始まるような期待感があったが、この間のコミュニケーションの変容というのは、ケータイでは移動中でもつながるように、コミュニケーションできなかった隙間が埋まってくるだけのことで、そこにいろんな新しいアプリケーションとかビジネスチャンスが出てくるとはいっても、ユビキタスなコンピューティングに向けての一歩一歩の過ぎないのだといえるだろう。だからこれからチャレンジするべきところも、リアルではコミュニケーションしずらかった部分を埋めていくことになるだろう。