投稿日: Mar 12, 2010 1:5:48 PM
広告モデルがなかなかうまくいかないと思う方へ
かつて広告と呼んでいたものと、今のインターネットを含む広告の世界は異なっている。過去の広告の定義は破綻し始めているといえる。Wikiによると国際的に見た広告の定義は、「広告とは、非人的メッセージの中に明示された広告主が所定の人々を対象にし、広告目的を達成するために行なう商品・サービスさらにはアイデア(考え方、方針、意見などを意味する)についての情報伝播活動であり、その情報は広告主の管理可能な広告媒体を通じて広告市場に流されるものである。」という。
広告の目的は企業の側だけではなく、消費者または利用者の満足化、さらには社会的・経済的福祉の増大化なども含まれ、非営利機関、個人などが広告主となる場合もある。
以上の中から「広告」といえる条件は、①管理可能な広告媒体を使う。 ②非人的メッセージ。 ③広告主が明示されている。 の3つになるようだ。管理可能とはパブリシティを除外することで、新聞記事やテレビ番組が自主的に取り上げたものは管理不可能とみなしているためである。非人的とは実演販売のような人間が登場して行うものではなく、広告媒体を使うことを意味している。広告主の明示という点でもパブリシティを除外することにつながる。看板、雑誌の記事広告やテレビショッピングチャンネルは、スペースや時間枠を買いとって確保しているし、広告主が明示されているので、広告に数えられる。
これだけ考えてもパブリシティに近いソーシャルメディアのようなものは本来広告にはならないことがわかる。今ケータイやWebの発達で急激に変化し、通信の延長にあるmailとか、Blog、SNSなど個人的なやり取りが盛んになったので、CGMとかアフィリエイトのような販促に比重が移っている。
つまり広義の広告というか、広告を包含する上位概念である「プロモーション」全般が購買行動に影響を与えているし、「プロモーション」の上位にはマーケティングコミュニケーションがあり、「プロモーション」は企業から生活者へ情報が一方向であるのに対して、「コミュニケーション」は企業と生活者の相互の情報伝達が行われる。今のコミュニケーションの変化によって企業はマーケティング全体を再考するようになったので、冒頭の狭義の広告にだけ金をかける時代ではなくなったのが、広告業界の低迷につながっている。コミュニケーションから考え始めなければ解はないわけだ。