投稿日: Nov 19, 2013 1:0:51 AM
上場企業は持ちこたえられるだろうか?
マイクロソフトがタブレットやスマホで出遅れたのは、それはそれでよいかと思う。もし成功していても大したビジネスではなく、減少するにしてもWindowsを売っていた方が商売としてはいいだろう。つまりタブレットやスマホはその程度のものでしかない。インストールベースではPCよりも遥かに多くなるだろうが、コモディティなものは所詮複雑な機能を要求されることはない。要するにサービスの核心はネットの向こうのデータセンターになる。そこのサーバOSが問題なわけでもない。この本丸で勝って稼ぐものが競争のしどころであるが、日本はそのカヤの外にいて、動向がよくわからない。
PCは業務用になり、もっと強力なワークステーションが求められる。CPUもクワッドではなくそれらを並べ、ディスクも仮想化したミニデータセンタをオフィスに置くようになるだろう。入力はお客さんがネットで行う形のクラウドのサービスが普及するだろうが、それらを束ねて処理する日常の入金処理とか在庫管理を各企業が最初からネットの向こうのクラウドでするようにはならず、やはりオンプレミスで行いたいという。クラウドサービスは業務の損害に対して責任を取ってくれないのだから、誰がデータの責任を持つのかと考えると、それもそうかなと思う。
つまり各企業が個別に業務用に使うシステムやツールの需要はなくなりそうにはなく、しかもそれを担うのはマイクロソフトかオラクルくらいしかなくなってきているように思える。不特定多数の人が使う部分はタブレットやスマホになっても、特定の人だけが業務の核心部分を取り扱うことは、ベンダー側もユーザー側も変わらない。だからプログラマが足りなくなることもなく、またソフトウェア産業が伸びることもないだろう。プログラミングは高い専門性を持ったニッチなビジネスであることは変わりなく、ソフトでヒットを狙うようなことも減るだろう。
ただし、そもそもシステム部門を持っていなかったような零細・SOHOにとっては、クラウド上の会計システムや業務支援のサービスが使えるようになるのは好ましい。今の段階はパッケージのPC会計ソフトがASPサービスのようになっていくが、まだ業務の請負というようなレベルまでは行っていない。おそらくソフトの利用料云々ではなく、会計士・社労士レベルのネットでのサポートサービスが行われるようになって、その中にソフトは黒子として組み込まれるようになるのだろう。
今でもソフトウェアで一発成功する夢を描いている人はいるのだろうか?