投稿日: Aug 10, 2015 12:54:7 AM
ソーシャルメディアは社会を変えるということがSNSの初期に言われたし、その力を使ってマーケティングをしようというモデルも続いているが、バズメディアに見るように広告モデルの試みはすべからく規制の対象になって、SNSからは疎まれている。SNSで社会を変えようというのも随分トーンダウンしてきた今日である。ソーシャルシフトとか言っていたのはどうなったのか? Google検索で期間限定で1か月でみても、書籍タイトルしかひっかかってこない。
どうもソーシャルとマーケティングと広告の折り合いは日本では悪かったようだ。
確かにSNSで知り合った方というのも居るには居るのだが、現実には既知の方の中から「ある気になる要素」の人がSNSの中心になっている。つまり私の年代の場合は相当偏っているともいえる。若い人ではそもそも面識のある人数が少ないので、片っ端からトモダチになっても問題ないであろうが、人生を何十年もやっていると会った人すべてを覚えていられないからである。
おそらく壮年の働き盛りの人は義理のトモダチが相当数を占めるのではないかと思う。それは日本がやはり仕事つながり中心の社会だからだ。これもまた別の偏りを産む。
つまり若い人は別として、中年や高齢者のSNS利用は恣意的とか歪な面があって、ソーシャルメディアが社会をかえるどころか、現実社会がソーシャルメディアをも束縛しているともいえ、そんな中からソーシャルシフトは生まれないだろうし、うまいマーケティングにもつながらないだろう。
では将来にわたってマーケティングのメディアの王者はテレビであり続けるのだろうか?
この図は総務省のプレゼンからとったものだが、テレビが王者であるのは、朝5時~8時と、夜6時~11時までの合計8時間だけなのだ。それも40歳代以上の話で、30歳代まではすでにその時間帯でもスマホ利用者がテレビ利用者を上回っていて、スマホとテレビの「ながら」状態になっている。
確かにSNS利用者はスマホの方がPC利用者の倍くらいにはなっているが、おそらく能動的情報発信者と受動的な利用者に分かれるはずで、スマホはソーシャルの中でも拡散の道具として機能しているのだと思う。またスマホ利用の中ではSNSについでゲームの利用が多く、まだあまりスマホはメディアとしての新しい利用には踏み込んではいないのが現状だ。