投稿日: Dec 20, 2014 1:4:17 AM
年末恒例の10大ニュースというのに何が挙がっているかよくしらないが、2014年を振り返ると10も大ニュースは思い浮かばない。特に国内は0.5くらいしか無いように思う。STAP細胞などはから騒ぎだったので記録から消した方がいいくらいだから、10大ニュースには入れるべきではないだろう。
年末総選挙も与党圧勝とはいわれているが、実際は自公は現状維持で、次世代が減って共産が増えたというのが変化部分である。陰で石原さんが引退した。彼は若くして浮動票で代議士になり、のちに浮動票で都知事になった人で、よくヒトラーをうらやましがる点があったようにカリスマ政治を目指したのであろうが、それは一匹狼で終わってしまった。息子たちもオヤジの跡は継がないのである。一方共産党は公明党と同じ様に各地域において支持基盤を充実させていったところに、安部批判票が上積みされたのであろう。ある意味では安部暴走を食い止めようとする公明と似た立場である。
今回の衆議院選挙全体としてみると、安部路線推進という民意は感じられない。むしろ秋以降はアベノミクスの危うさが目立ち始めている。企業でも来年度予算を立て始めているが、あまり明るいと見ている人はいないように思う。政治は運不運もあるが、安部時代にカンフル的な日本の経済再興はないかもしれないという機運がある。国内経済の縮小を補うほどの海外の経済活動を自民党がリードして日本経済を復興させるような策はあまり見受けない。
国際的にはダントツでイスラム国の拡大がある。これはアメリカの過去の中東政策が裏目に出たもので、全責任をアメリカが負わなければならなくなり、ベトナム戦争以上の痛手になるだろう。過去にアメリカがイスラム対策で送り込んだ武器や物資がイスラム国の肥やしになってしまったのだから、これから同じようにイスラム国の周辺に軍事介入しても敵に利するものになってしまう。しかも拡大してしまったイスラム国を包囲するには途方もない費用がかかり、軍事的な対抗は難しいだろう。
過去にオサマビンラディンを叩けばアルカイダは壊滅するとかインチキな説明をしていたのが破たんしてしまったわけで、アメリカの国際信用は相当低下したといえる。イスラム過激派問題はロシアも中国も抱えるのだが、アメリカと協調することはあまりないだろうし、ロシアや中国は敵に武器や物資をまわすことになるような愚かなことはしないだろう。この問題がアメリカ主導で進まなくなったというのが2014年である。
国内では自民党が日本復興に対して、世界ではアメリカのリーダーシップに対して、従来とは異なる起案をしなければならなくなったということだろう。
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