投稿日: Mar 27, 2015 1:55:26 AM
子供が大学に入ったので、Microsoft Surface Pro 3 というWindowsのタブレットというかノートPCのようなものを買って、1日ほど使ってみた。しっかりできているように思えたが、やはりタブレットとして使うよりも、机に置いて蓋の役目もしているキーボードを叩いてしまう。これも悪くは無い。Displayも高精細だしOfficeなどもついていて10万円くらいでCorei5のこれくらいのノートPCが買える時代というのは、IT環境としては上出来であると思う。逆に3~5万円のChromeBookで、スタイルはよくてもスペック的には過去のウルトラモバイルノート並の製品の出番は難しいように思える。
大学生協ではF通やN電気のノートPCを推奨して売っている場合が多いようだが、Surfaceはあまり見かけないのは流通業者の取り分がなくてMicrosoft直販になっているのかと思う。箱を開けると説明は写真左のハガキより小さい2点の印刷物が入っているだけである。左端はボタンやコネクタの位置を示し隣はOfficeのプロダクトキーが記されている。こういう説明レスの売り方は、写真右のApple社iPodあたりから始まったのではないかと思う。ちなみに、iPhone iPodTouchのお手本ともなったSonyPSPでは以下のような小冊子がついていた。これはそれぞれ32ページの頁物印刷物である。
F通やN電気のノートPCには今でもマニュアルはついているのかもしれないが、きっとこの程度であろう。その昔、MS-DOSに箱入りの分厚いバインダーマニュアルがあったのがウソのようである。コンピュータ機器における取説とかマニュアル印刷物市場は2桁くらいは縮小したか、縮小しつつあるといえるだろう。
しかしマニュアルを作る手間が無くなったのではなく、マニュアル自体はオンラインヘルプとして本体とかクラウドに収納されるようになった。もともとマニュアルは読まれるものではなかったが、逆にサポートセンターのようなコールセンター業務にヘルプや苦情は殺到した。つまり読まれないマニュアルをシコシコ制作する裏では顧客対応が発達したといえる。
クラウド時代に、読まれないマニュアルと、待ったなしの顧客対応ツールのどちらが重要か、どちらが出番が多くなるかを考えると結果は明白だろう。つまり紙のマニュアルをそのままクラウドに載せても喜ばれるものとはならず、顧客対応ツール(オンラインヘルプも含めて)の使い勝手でサービス競争をしなければならなくなったということだ。コールセンターのコストを抑えるのに印刷物が役立たずに、オンラインのさまざまな仕組みで対応しなければならない。これを従来の印刷物を作っていたところが担えるのだろうか?
マニュアル作成業務でも、サポートマニュアルの設計から手掛けていたとかの経験があればよいが、与えられた原稿を処理するだけの業務はもう将来性はないといえる。
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