投稿日: Jun 16, 2014 12:31:12 AM
昨日はサッカーの話題でテレビが埋め尽くされていた感があった。とはいってもちゃんと見ていないのだが、ニュースや天気予報を見ようとしてもサッカー話題をやっていて、それも代わり映えしない話題がだらだらと続いているように思えた。それはプロ野球がデータをいっぱいとっていて、データをもとに攻め方や守り方の状況認識をしたり選手の分析をするのとは対照的のような気がした。
ウチの子供が野球好きで試合を観戦しながらもチームや個人の統計数字を交えて解説しているのを普段聞いているので、サッカーはそういう要素が無いものなのかと思っていたのだが、どうもサッカーもサッカーなりにいろんな分析や統計があるようで、このワールドカップも海外サイトでは数値化やグラフ化したものが掲載されている。ただし、見慣れないものなのでその意味するところはチンプンカンプンである。
サッカーを全然わかっていないで書くのもナンだが、報道から察するにフーリガンのような社会的不満が鬱積している層のガス抜きエンタメという面と、ちゃんとしたスポーツという面の2つの顔があるように思える。当然前者にとっては過去データなどに関心はないであろうし、試合には冷静で臨むものではなく、興奮を盛り上げるためにいろいろなイベントをしている。どうも日本のサッカー熱もそういったところを真似ている感じがなくもない。それも本当に人々の間で盛り上がっているのか、報道機関が示し合わせてそうしているのかわからない。よく言われるように、国会で難しい問題があると、それはオリンピックやサッカーなどでニュースが盛り上がっている時にドサクサで進めてしまうのではないかという疑念もある。
以前は今の住所のあたりにはブラジル系の人が多く住んでいて、夜中にブラジルが勝利すると、みんな路上に出てきて歓声をあげていたが、日本人はそのような行動はとらなかった。むしろ日本人たちはそういう騒ぎ方を嫌っていたのが10数年前だった。だからサッカー熱が日本に輸入できるものなのかどうかと疑問に思ったこともある。ところが今では渋谷の交差点に若者がいっぱい出現するようになった。でも、どうも何か騒ぐきっかけが欲しいからワールドカップをサカナにしているだけで、スポーツに対する情熱とは異なる「マイルド・フーリガン」のようにも思える。
一方冷静にスポーツに取り組むにも有利な状況というのもある。無限にリンクが貼れるネットのようなメディアは紙メディアと違って、複雑に絡み合った多様な情報を参照しながら記事化するのに向いている。またどのような膨大なデータも即自動で取り出すことができ、更新も自動化できる。つまり刻々と変化し続けるスポーツ関連のデータを管理して、それを分析しながら記事にすることが容易になっていることを、今回は海外サイトのサッカー情報で感じた。こういうことが進めば紙の時代のスポーツジャーナリズムとは異なるものが生まれる可能性もある。