投稿日: Mar 20, 2010 2:14:24 PM
お役所のシステムはどうも使いにくいなあと思う方へ
地震や津波のニュースが多かったのでハザードマップというものを見てみた。国交省のサイトから各地方自治体にブレイクダウンするようになっていて、日本地図から東京→練馬と進むと文字のページがあって、そこからPDFファイルを開いて紙のような地図にたどり着く。隣の区を見ようとすると上に戻ってまた別のPDFを探すことになる。みなさんが日ごろGoogleMapのお世話になっていることと対照すると、「失われた10年」という言葉が蘇った。GoogleMap以前でももっとましな地図システムはネットで使われていたからだ。
10数年前にサンディエゴのベンチャーを訪問したときに、航空母艦の図面をスキャニングして画面で自由に見られるものをやっていた。新しい航空母艦はCADだが、それ以前のものも同様に閲覧できるようにするためである。CADも地図と同じように多層に情報が積み重なっていて、最初にGoogleMapを見たときにはこの航空母艦のことを思い出した。もちろん日本でも同等のシステムを運用しているところはあるが、国交省はそうではないといいうことだ。
今でもこういった分野はせっせとPDFのファイルを更新しているのかと思うと、そのITマインドの後進性は背筋が寒くなる思いがする。中国のITインフラが日本のITインフラを抜く日もそう遠くないかもしれない。
今日での近道を考えると、GoogleMapにハザードマップのレイヤを付け加えてもらって、GPSケータイからの画像やメッセージがリアルタイムに反映できるようにするのがいいかもしれない。ハザードでなくてもtwitterのつぶやきの多い場所が明滅しても面白いかもしれない。ITのオープン化は技術の面だけでなく、利用面からも積極的に推進すべきだろう。