投稿日: Nov 01, 2011 12:54:33 AM
ソーシャルメディアマーケティングに関わる方へ
facebookは日本でも1000万人を超えてmixiに迫っている。facebookは近いうちにナンバーワンになるであろう。しかしすべてがfacebookに一元化されてしまうのではなく、mixiもtwitterも残り、LinkedInも伸びてくるであろう。日常的に親しい人とコミュニケーションとりやすくするソーシャルメディアは、過去のいろいろなコミュニケーションツールやコミュニケーション方法を呑み込んでいくことは間違いない。それに連れて広告やプロモーションもソーシャルメディア上での露出が必要になるし有効になるわけだが、決して広告やプロモーションがソーシャルメディアの普及を牽引するような逆の現象は起こらないと思う。ソーシャルメディア上でも金をかけてキャンペーンをすれば、その時点ではそれなりの反応は得られるにしても、他のメディアと同じように時と共に元に戻ってしまう。後でウザいと思われた時点でブロックされてしまっては逆効果かもしれない。
つまりソーシャルメディアをキャンペーンに使って有効になるには、それなりの下地とか条件が必要なのだろう。それなしにキャンペーンをしても利用者数ではソーシャルメディアを上回るマスメディアの代わりにはならない。イギリスで2009年に放送された素人オーディション番組ブリテンズ・ゴット・タレントでのスーザン・ボイルの歌と映像がYouTubeにアップされ、9日間で1億回を超える視聴回数を記録した。YouTubeのクチコミから、ついにはNHKの紅白歌合戦にまで出たし、CDデビューもしたことがあった。これはあるいみヤラセだと感じた。スーザン・ボイルの歌がすごいことは事前にわかっていたはずで、しかし彼女には音楽家としてのデビューの条件が整っていなかったので、逆手にとったキャンペーンを考えて、誰かがプロデュースして選曲やトレーニングを積ませたものだと思った。
この場合、スーザン・ボイルの歌声という天性のタレントがあって、そこにシンデレラストーリーをつけたので、クチコミが爆発的に広がった。ビジネスにおいても、プロジェクトXのようなオイシイストーリーがあればTVに取り上げてもらえることがある。しかし努力してビジネスをしているところには数限りないminiプロジェクトXがあるので、これらを整理すればクチコミに向いたストーリーが見出せるのだろう。しかし日常にTVで見るような短時間の皮相的なストーリーだけでは、一旦クチコミが広がりだした時に馬脚を現してしまうかもしれない。
以前に、東大に合格する人のノートはきれい、という本があったり、ノートのとり方のノウハウなどがいろいろ言われたが、これはなかなか検証不可能なことで、クチコミにもっていくには不十分だと感じた。もし何か面白そうな話を聞きかじって、幾分ヤラセも入ってストーリーを準備しても、クチコミ段階での想定問答のようなことを考えておかないと、あとでインチキなものといわれて炎上という可能性もある。昨今話題のミログも想定されるツッコミに対しては甘かったし、ちょっと前のソラノのダダ漏れもそうであった。
クチコミの評価がマスコミよりも高まる時代がくるならば、広告やプロモーションを商売にする人は、まっとうなビジネスでストーリー性があり、検証可能なところに焦点をあてることになるだろう。
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