投稿日: Sep 12, 2011 10:52:9 PM
クラウドが信用できない方へ
昨日YouTubeで中国の孔明灯をみていたら、風船状の灯明が無数の熱気球のようになって夜空に散っていく様が印象深く、そこからの連想でネット上にアップしたコンテンツが時間とともに遠くにかすんでしまうのが同じように思えた。たまたまソーシャルメディアやWebニュースにリンクした記事へのアクセスの半分は5分以内(CHART OF THE DAY: The Internet Has A Short Attention Span)というグラフを見たからそう思ったのかもしれない。過去に書いたblogのことを振り返っても、以前の社内のサーバにあったオープンソースのBlogソフトのものはマシンごとなくなった。2004年からTypePadでBlogをしていたものは、昨年契約をやめたらバッサリなくなった。 今のBlogは無料のGoogleサイトを使っているが、何年持つのだろうか?
前世紀においては、原稿用紙何枚とか何千文字でお願いしますというのに合わせて原稿を書くということをしていた。これも仕事の一環で、毎週何らかの原稿をパソコンで作成してメールで送っていた。Webの記事もそれらの転用というのが多かった。海外のイベントの報告記事などはWebで何回かアップしたものを、まとめて再編集して紙媒体用に使うこともあった。21世紀になってからは紙媒体を想定しているときでも先にWebに書いてしまうことが多くなり、原稿化の予定のない場合でも備忘録としてBlogとかWeb記事を書いていった。紙媒体は2次利用の色彩が強くなった。この方が紙媒体の記事は編集が丁寧にされることでもあり、Webの随時性と紙媒体のまとまりのよさを両立させる方法だと思う。
なぜかWebよりも後で出てきたBlogのコンテンツの方が先に消滅して、 Webには残っている記事が多くある。しかしそれらもいずれサーバの移設などの際に過去のものを整理していくので消えていき、情報としては紙の本の方が残る可能性は高いかもしれない。情報を残したければマメに自分でローカルに保存すればいいのだろうが、何を残すか残さないかという判断をいちいちしていられないのがメモとか備忘録であり、Blogである。
Blogは書くのは簡単な割りに、残すのは結構面倒なのである。まずテキストだけならいいが、画像やリンクがあると困る。ソースを保存すればいいようなものだが、それは後で見難い。htmlでの保存は、ブラウザごとの癖が強くて変換が完全ではなく再現はアテにならない。Blogの見たままに近く、画像やリンクも保って保存するには、オフラインのePub/eBookがよいかもしれない。今日ではPaper.liとかFlipboardがあるように、ドメインなりターゲットとなる記事を指定しておくと、スケジューリングで週単位とか、記事分量がどこまでになったら、などの設定で自動的にePub/eBookにアーカイブしてくれるものがあるとよいと思う。これはBlog出版にもつながりやすいだろう。