投稿日: Oct 11, 2014 1:54:31 AM
CDとかLPレコードには複数の曲が入るので、商品化する際には、何を入れるか、どういう順番で入れるかという検討が大事である。LPレコードが先に流通するのが一般化した1970年代以降は、企画段階で並べ方も考える傾向になったのだろう。しかし1人とか特定バンドのLPでも過去から選曲してアルバムにするにはいろんな方法がある。特にシングルで売られていた曲を集めたものは買う側も迷いやすい。今ではbestアルバムが何種類もあるなど、含まれている曲が同じ様なCDがいくつもあって、よくみると若干選曲が異なっていたり並べ方が異なる場合が多い。
さらにこういったCDを買う方は、買ったCDをどう整理しているのであろうか?若いころ、レコードの数が1000を越したころから、どこに何があるのかわからなくなって、聴く時間よりも曲を探す時間の方が長くなってしまうとか、以前買ったレコードをまた買ってしまうようなことが起きた。当時は音楽の傾向ごとにグループ化していた。しかしレコードは増え続けるので、すでに棚に入っているものをずらしていくことが困難になる。これは書店や図書館の棚にどう本を並べるかにも似ている。
しかし並べ方は、商品管理というだけで並べたのでは面白味がなく、人の気もひきにくくなるように、自分の部屋でもあまり無味乾燥な並べ方はしたくない。だからといって妙案はなく、基本的な並べ方は2通りしかない。つまりPublisher順か、Artist順である。今はレコードそのものを聴くことはあまりなく単なる保管の対象だからArtist順にしている。
レコードを棚に出し入れしながら聴く代りに、聴きたい順に録音したカセットを作って、それを別途管理するようにした。つまりPlayList化である。ライブの出演者がSetListを作るような按配で、60分のカセットに20曲くらい入れて、リストが見えるようにしたのを、後になってデジタルにキャプチャしなおしてCDに焼いたり、今では携帯音楽プレーヤーのアルバムとして使っている。
もうこれは40年ほどやっていることで、パソコンになってからは索引を作って、曲やアーチストからも検索できるようにした。音楽がデジタルファイルになって便利になったのは、Windowsの機能を使っているだけで疑似的にデータベースのようになることだ。ファイル名にアーチスト・曲名・レーベル番号をつけ、WindowsSearch とか MasterSeeker で検索するので充分である。個人使用では必ずしもメタデータをガチガチに管理する必要は無い。
つまりレコードの配置の順番などは気にしなくてもよいようになったのだ。それよりも、聴く気になるPlaylistの作成が最大の課題になる。これはあれやこれや聞いた結果として「いいなあ」と思う並びを記録しておけばよいことである。LPのBest盤の選曲とかラジオの音楽番組などと同じ様なことだろう。またDJというのも似ている。PlayListの制作は一人DJともいえる。むしろこれからは音楽の1曲ごとにメタデータをつけることよりも、それらをグループ化して順序をつけたPlayListに対してメタデータをつけて、交換できるようにするのがいいのではないかと思う。
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