投稿日: Jul 03, 2013 12:52:16 AM
ネットの前にすべきことがあると思う方へ
ネットを選挙活動に使うようになっても、そこでの情報発信を広告代理店などがやっている以上、従来の選挙活動の中心であった候補者のイメージアップのための広報の域をでないかもしれない。だいたい選挙活動というものが、自動車の窓から白い手袋をした腕をだして振っているとか、内容のない「ご声援ありがとうございます」とマイクで言っているだけの状態で、どうやってネットに情報を発信するのか?
政治家は大臣になっても本音を言えば失言になって辞職するような有様だが、立候補者に至ってはトンデモ発言のオンパレードであったりするので、それを文字化するとか論理的に表現することは現状では大変困難であろうと想像する。しかし広告代理店は何らかの表現をしないとビジネスにならないので、イメージアップのところしか手伝えないのだろう。
アメリカでも似たようなもので、リサ・ペイリンはSNSによる文字化のせい、あちらこちらでの発言がネットで取り上げられて、如何にモノを知らないのかが明らかになり、元々共和党支持者以上にはなかなか共感を得ることはできなかった。同性婚の問題では南部のキリスト教原理主義が強行に反対する声が非常に大きくて、マスコミに載ることも多かったのだが、SNS時代になると強硬な一部の意見よりもリベラルな多くの意見が反映しやすくなったように思える。
さて日本ではどうなのだろうか?
クラウドファンディングとかクラウド何々にたとえていうならば、誰が立候補すべきかというところにネットでの情報交換が使われるべきである。アメリカの大統領選挙というお祭り騒ぎを見ていて、ひとつ良いと思えるところは、選挙プロセスを見えるようにしていることだ。それをヒントに考えるならば、それぞれ主張が異なるグループがいろいろあるにせよ、そのグループの中でどのような議論の煮詰めがあって、その候補者が選ばれたのかということが可視化できれば、選挙民の方も納得のいく選び方ができるのではないだろうか。
現状ではなぜこの人が立候補しているのかわからないのに選べといわれても判断の拠り所がない場合が多いし、そのような人が愛想を振りまいているだけのネット情報は後の祭りもいいところである。