投稿日: Jun 16, 2010 1:25:35 AM
デジタルメディアに自分の生涯を賭ける方へ
紙であれデジタルであれパブリッシングが廃れることは無いが、今までの経営では先細りなことは誰でもわかる。だからといって新たな道に向けて画策しているところは非常に少ない。パブリッシングの金縛り状態を脱するには、EC時代やIT環境に合わせた別の経営をしなければならないだろう。全部とは言わないまでも過去のパブリッシング経営の常識を捨てて、チャレンジャーとして再生するために、必要であると思われる要素を考えてみた。今の経営者がこれらに本気で取り組むかどうかはわからない(ありそうにもない)が、市場は動いてくるので今は自立のチャンスかもしれない。
これからこの場を使って、解説をしていく予定です。
●デジタルパブリッシャにふさわしい経営をする
現在の水平分業のジレンマ
みんなが組合さっているので構造が変え難い。分業の中で最安値競争になる。『最悪のシナリオ 垂直統合の乱立』
再構築は避けられない
販売機会を増やすことが最優先されるべき。 『未だに危機感が薄い紙媒体』
身軽にする
社員数の多さは自慢にならない。新たな構造を創りだすパイオニアが必要。『デジタルパブリッシャの経営とは』
「商品」から「機会」へ
デジタルに売れ残りはないが、サービス価値が問われる。 『商品仕上がりから逆算するのは損』
『サービス化するコンテンツビジネス』『サービス工学的にビジネスモデルを考える』
●パブリッシングの再定義を自分でする
静的(スタチック)と動的(ダイナミック)パブリッシング
両者のフォーカスと棲み分けをはっきりさせるて自分の位置を決める。『静的パブリッシングと動的パブリッシング』
情報の液状化
新メディアはいつでも壊れる。 『コンテンツがフォーマットから解かれる』
従来の静的パブリッシングはアーカイブへ
静→動→静という循環。 『「コ ンテンツ」が次の社会インフラ』『静的読書と動的読書が絡んで進化する』
Webはもともとパブリッシングツール 『カオスから次の進化へ』
ソーシャルパブリッシングの発達。 メディアが生活レベルに降りる。『国政選挙の空騒ぎに替えてソーシャルを』
●電子書籍の甘い誘惑
技術による価値向上はあり得ない
デバイスに惑わされない。紙の本を買わない人が電子書籍なら買うか? 『電子書籍の甘い誘惑』
売名の機会に便乗しない
デジタルはアナログの派生商品ではない。自己改革能力が問われる。
電子書籍で出版界にプラスは無い
電子書籍はECやネットビジネスへ転換の機会。
コンテンツの海を作り出す遠大な計画だと肝に銘ずる
近未来にスケールアウトを狙う。 『新たなフェーズに突入するメディアビジネス』
●デジタル・ネットの着地点
ネットは善である
恣意的な情報操作は抑制されていく。 『Net善説 その1』『Net善説 その2』
従来の出版はいびつな情報系
だから逆バイアスのメディアリテラシーが必要。
情報のバイアス・逆バイアスのバランス点が見える化される
議論の出発点となる現状の共通認識を指向する。
ビジネスモデル特許の幻想 『ビジネスモデルのコピーは不可能』
エンドユーザ視点で組みかえられる。
●緩やかな制度変革
フリーの対極とは
ダダ漏れからソーシャルメディアへ。
ネットアナーキズムの終焉
利用価値向上が制度を変える。 『コミュニケーションの進化は止められない』
規制緩和
ネットメディアの市民権。
●パブリッシングビジネスの選択肢
コアコンピタンスに絞り込む 『意外にビジネスが描き難い電子書籍』
今の出発点をはっきりさせる。横並びからの脱却。 『情報の電子化に抵抗する理由は無い』
プロダクションモデル
編集・キューレーション中心。
エージェンシーモデル
代行サービス中心。
ブランドコントロール
Steve Jobs はデザイナー 。