投稿日: Aug 22, 2013 4:22:15 AM
普段の姿を理解してもらおう
DMはアメリカで発達したプロモーションで、日本でも多く行われているものではあるけれども、カタチは真似ていても作る際の気持ちは随分異なるように思う。以前の記事で「DMはラブレターである」という主旨のことを書いたことがあるが、DMを出す側の原点としては片想いのやるせない気分になって悶々としながら作るのが正しいであろうと思う。この片思いの感覚は実は企画提案のプレゼンにも通じるものである。
企画提案というと、顧客視点で考えるとか、ロジカルシンキングとか、すでにテンプレートも結構手に入るようになっては居るのだが、それらを使って一見スマートなプレゼンを作っても、実際はあんまり効果はないだろう。というのも、相手は違うところに目が行くからだ。例えば、「言っていることは理解できるが、あなたの会社には期待できない」というような本心が見えることがある。
これは相手の先入観というのが主要因だろうから、「ボクはあなたをきっと幸せにします」と声を張り上げるだけでは納得させることはできない。まずは提案のデキの良し悪しよりも、自分の身の丈にあったビジネスを提案するものでなければならない。それでも、自分で思う自分の身の丈と、相手から見た身の丈のギャップというのはきっとある。
だから事前調査として、相手がどんな先入観を持っているかを調べるとかも大事だが、過小評価される理由をよく考えなければならない。その典型が社名がヘンテコである場合もある。どうしても事業主の独りよがりな想いとか、思い込みで社名をつけてしまうことがある。無名な会社が急にブランディングなどやりだしても無理なのだが、それ以前にブランディングの逆効果になるようなことを既にしているのではないかと自己点検する方が重要だ。
当然ながら相手は実績を知りたがる。ありきたりのカッコイイ提案よりも、その会社しかない実績も紹介できるようにするなど、身の丈を正統に評価してもらう資料作りを普段から行っておく必要がある。前職で展示会をやっていたが、そこに出展して顧客の評価を得ることも実績のひとつにしていたところもあった。ベータテストをどこかでやらせてもらうことも実績になる。つまり普段の姿を理解してもらえて、それなりの期待が得られるようにした上でないと、ラブコールは無意味であるのだろう。