投稿日: Jan 27, 2014 12:38:57 AM
先日は毎日使用していたhp-compaqのノートPCが突然壊れてしまった。ちょっと前からスイッチを入れてもすぐにオンにならないことがあってAC電源アダプタを疑いつつ、だましだまし使っていたのだが、どうにも起動しなくなってアダプタを測ってみたら2次側0Vであった。しかも本体もよく匂いをかいだら焦げ臭いところがある。別の似たアダプタで電源供給しても本体は起動しなかった。どうもアダプタと本体の両方が同時期にイカれたようだ。
本体に問題があってアダプタがイカれたのか、アダプタに問題があって本体がイカれたのかわからず、素直に諦めることにしたが、一応分解して故障箇所は確認しておこうと思って、まずACアダプタを腑分けしてみたのが上記写真である。
私はhp-compaqの信奉者ではないが、過去の経験から堅牢な設計であると高評価している。このアダプタは中国製ではあるが、そこらへんのものとは違って、スイッチングTrやDiodeの放熱は銅版である。またこの電源回路は上下とも銅版で覆われていて、各部品との間にシリコン樹脂が充填してあり、熱が局部的に籠もらず、全体にゆるく発散するようになっていた。だからコンデンサが劣化している様子もない。ただ、それでも壊れたのだから褒めるわけにもいかないが、全うな丁寧なつくりで、他の中国製アダプタに比べると同じ電気容量なら外形は小さく作られていると思う。壊れた原因はスイッチングTrぽいと思う。
またこのノートPCは画面が横長ではないところを気に入って購入したもので、横のドット数は横長PCと同じなのだが、縦のドット数が1024と多めになっていて、画面に何かを表示した際に下のほうまで良く見える点がよかった。一見すると昔の4:3画面に見えるのだが、文字など表示は一回り小さく表示される感じである。これと同等のノートPCが売られているかどうかを調べると、最近のものでも縦が1000ドットを超えるものは意外になくて、VistaからWindows7に移行するころの中古から選ぶのが良いかもしれないと思った。
つまりこの10年くらいはCPU・メモリ・HDDなどパーツの機能アップがあったとしても、ノートPCの設計というのは時間が止まったかのようになっていたんだと思う。ウルトラモバイルという下位機種はタブレットに侵食され、中級ノートはMacのデザインを真似るほかは価格競争ばかりになっていて、新たな用途を切り開くような開発は行われてこなかった。
だからPCが衰退するのか、衰退するから開発投資が行われないのか、両方なのかわからないが、PCの未来に関しては思考停止の状態にある。
しかしこれでPCの命運がつきるとは思えない。それはタブレット+クラウドの組み合わせはまだまだ万能ではなく、それでは間尺に合わない仕事がいっぱいあるからである。コンピュータ利用における利便性や堅牢性・安全性などをもっと向上させる「役に立つ」開発が何か抜けている気がする。