投稿日: Jan 19, 2016 1:7:47 AM
某SMAPが解散するとかしないとかのニュースはちゃん読んではいないのだが、ちょっと違う視点でコメントしてみたい。それは音楽のグループと音楽会社と個人の関係である。これらに関する権利は20世紀に姿を現したもので、人間の歴史的にみるとほぼ意味をなさないルールであるとは思うが、アメリカの商業音楽の世界がモデルになっていると思っていた。しかしニュースを聞くとアメリカと日本のルールはちがっているように思える。
某SMAPというような商標は音楽会社(…事務所とかレコード会社)に属していて、個人はそのブランド芸風をまとって活動しているのであって、AKB48のように個人がやめるとかメンバーが入れ替わってもブランドは変わらない。だから解散とかヤクザのような話は、音楽事務所そのものには起こることがあったとしても、単なる商標である某SMAPのようなものには起こらないはずだ。過去のレコードとか映像はその商標を付けたままで売り続けるのだから、メンバーが死滅しようが商品としては残る。解散して地上から名を消し去るようなことは起こらないだろう。
アメリカの音楽グループはよくメンバーが入れ替わっていたので、ディスコグラフィーが発達したのだと思うし、ある時期に残した音楽が高く評価されて永く売られるということも起こる。メンバーの違いが音楽評価の軸にもなるわけだ。
またメンバーを入れ替えるのは競争原理で、各グループおよび音楽会社間での戦いがあるからだろう。個人としてはグループ活動を卒業して他に引き抜かれるとか一本立ちをするという目標もあるだろう。これも競争原理で、そういったキャリアを積んでギャラも上がっていく。
某SMAPのことは知らないが、日本では音楽会社に囲われた温室育ちで、音楽的な切磋琢磨があまりないアイドルなどもいるのだろう。マスマーケティングに乗りやすいアイドルは自立した音楽活動をする気もないだろうし、永く歌い継がれることを意識していないかもしれない。ポピュラーソング業界の大半はそのようなもので成り立っている。解散云々も音楽とは関係のない単なるゴシップに過ぎない。日本の音楽業界が闇に包まれていればいるほどゴシップとしての価値は高くなるが、そんなゴシップを一般紙やキー局がニュースとして伝える価値は無いだろう。もっと日本の音楽業界の闇を暴くようなニュースにするべきではないのか。
日本でpops音楽の実力評価がされる登竜門はあるのだろうか?私は気にしていないから知らないだけかも知れないが、演歌やjazzとかのニッチなジャンルの方が実力評価がされている気がする。
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