投稿日: Jul 19, 2014 2:19:30 AM
ソフトバンクの孫社長は特異な日本人なのか、それとも日本のベンチャーで孫社長のようなグローバルな土俵でもやっていける若者はでてくるのだろうか。大手企業の海外進出も昔から行われているが、近年は中小企業も東南アジアに多く進出するようになっていて。彼らが日本の産業を引っ張っていくようになるのだろうか?
それに対して元々華僑のように世界各地にビジネスを展開している中国の方がグローバルビジネスで伸びていくのだろうか?アメリカの有名大学への中国人留学生が増え、逆に日本人が減ってきた。こういったグローバルな活動の総合力が国の力になるように見える。国益という点でもグローバルな力が発揮できないと国際的な貧乏くじをひいてしまうことは過去にも何度もあった。
グローバルな産業力は総合的なものなので、モノつくりとか法務とかデザイン力とか語学力とか、それぞれの力を高めるだけではなく、組織のリーダー層も一人一人がグローバルなところでも能力を発揮できる人間になっていなければならないのだが、日本が島国根性と言われるように何でもドメスティクな議論に終始していて、世界から自分たちを客観視して捉えることが苦手である以上、外国から理解されるとか、外国と交渉力を持つのは苦労が多い。
最近は慰安婦とか尖閣諸島とかのニュースでも日本人の言いたいことが世界に伝わっていないと思う人が多いが、グローバルなコミュニケーション力をもたないと、こういうことはどんどん広がっていって、国際連盟を脱退した戦前の日本のようになってしまうかもしれない。
つまり一つ一つの問題に対処することの他に、世界に対して発言できる状態にならないと、まずいわけで、同様にビジネスにおいても世界を行商人のように往復するだけではなく、外国の経営者から一目置かれて有利にビジネスが展開できるようにならなければならない。そんな中から第2の孫社長というのもでてくることになるのだろう。
昨日ランチ会の折に、元アクセンチュアの社長で、今は海野塾、海野会などをしておられるスウィングバイの海野恵一氏が、若いベンチャー経営者に「グローバルネゴシエーターを目指さないといかん」とアジッておられたが、氏が力説するところの、『外国の経営者達から「信頼され尊敬される人材」』『会議とかパーティでのあらゆる場面で相手の話を理解でき、堂々と企業なり国の考えを代弁できる人材』が日本には圧倒的に不足していることはまさに同感である。
海野氏のプロフィールは以下のサイトから理解できる。
日本政府は国際交渉のネゴシエーターを300人育成せよ!プールでの水練では太平洋で勝てない!
ネットでは世界のジャーナリズムが即時に読めるような時代になっているのに、日本はますます内向きの思考になって、世界を脅威に思うことが強くなっているのが「慰安婦・尖閣パニック」ではないだろうか。むしろ世界のジャーナリズムに即刻英語でリプライして、日本のいうべきことを言える人を増やさなければならない。海外メディアにリプライするにはそれなりに教養が必要になる。日本のネトウヨ発言を英語に翻訳しても理解されないのは明白である。特に外人との会議の折にパーティとかパワーランチに出席したことのある人は、彼らと教養ギャップを感じたはずである。
ちなみに海野氏はblog形式で「日本人を世界で戦えるグローバル人材に育成するために、日本語の新聞にはほとんど出ていないような欧米人の関心のあるテーマを取り上げて、日々、 解説」していて、親切なことに解りにくい英単語は注がついていて、辞書なしでも現代英語の勉強ができるようなものも用意されている。
こういうことはグローバル活動を視野に入れた若い経営層には必須であると思う。
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