投稿日: Mar 08, 2016 1:26:36 AM
20年ちょっと前にWebが始まって、いろいろ胸がときめいたことをいまだに覚えていて、日々の習慣になってしまったことの一つが海外ニュースである。テレビ放送でも海外ニュースはちょっとは流すが、必ずしも自分の関心事ではない。ニュースでは流れないが、興味深いものが世界にはいっぱいあるのだなというのがWebで分かってきたからだ。
当時JAGATという組織にいたので、JAGAT.COMというドメインを取りたかったが、すでにアメリカで使われていた。これは人の名前のようで、どうもインド人である。調べてみると中世のインドの貴族にそういう名の人がいたようで、今は英語表記するとかなり揺れがあるのだが、Jagatに近い人がいろいろ居たり、またJagat地方というのがネパール寄りにあったりした。確かネパールにはJAGATホテルというのもあって、行ってみたくなったものだ。こういうことがWebになってすぐに調べられること自体が面白かった。
ほんのわずかな情報でしかないにしても、居ながら世界のことが手に取って判るようになることで、好奇心はさらに刺激される。お客さんとの雑談もいろいろビジネスイメージを膨らませるのに必要なのと似ていて、企画などをするにも寄り道は重要なのだが、それが昔は本屋、図書館、大使館、博物館などであったのが、Webで世界に広がっていった。(日本人の多くが海外情報を見るようになるとガラパゴスの弊害もちょっとは改善するかと思ったが、今のところそうはなっていない)
さらにSNSの時代になって、世界のニュースが現場からリアルタイムに発信されるので、ネット情報での刺激は強くなる一方であるが、量的に見ると国内報道の質はアナログ・デジタルいずれも向上しているようには思えないのが不思議だ。最近の海外の大ニュースは、概要については日本のテレビ報道よりも前にSNSで直接知ることができる。もっとも英語ならまだしも、中国語その他の言語では読めないので、想像力を働かせないければならない。そこも面白いところで、本当の大ニュースなら何時間後には日本語でも情報が出てきて、自分の想像との差がわかる。
中国は広大なだけに自然災害がしょっちゅうどこかで起こっている。アメリカも生活環境インフラがラフで、日本では考えられないような事故が良く起こる。中南米の報道は死体写真がエグい。それに比べるとヨーロッパと日本は生活上の安全安心度は結構高いと思える。世界をぐるぐる見渡さないと、日本の本当の課題もわかりにくいんじゃないかと思う。
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