投稿日: Jan 15, 2013 2:49:11 AM
発想の転換が必要と思う方へ
東京に突然雪が積もると、慣れないためにいろんな不都合が起こる一方で、子供たちは雪が珍しいからはしゃぎまわる。かつては自分の子供がそうだったので、写真やビデオに撮ったこともあった。今日では親族がfacebookなどを使っていたらならば、ほぼリアルタイムに子供の様子を伝えることが出来る。事実SNSが家族中心に使われている国ではアルバム代わりになっているという。日本のSNSはまだ東京のオヤジ中心の傾向が抜けきれないので、社会全体で考えれば発展途上国以下のソーシャルメディアリテラシーかもしれない。SNS利用だけでなくオヤジ社会から視点を移さないと新しい可能性は見えてこないように思う。
雪が降り出すときなどもSNSをみていればどこからどの程度に降り出しているのかがTVよりもよくわかる。また上記の子供の様子や交通機関の運行情報もSNS上に断片的に流れてきて、ニュースなど見なくても状況の認識は自然にできるようになっている。こういったことを土台として、次はどこに向かって進むのかも次第にみえつつある。近年SNSの上に発達したのは「まとめサイト」のようで、例えば雪が降り出して何時間後にはいろいろな人が子供が雪遊びをしている写真をアップするので、それらの中から面白い雪だるま・衝撃的な雪だるまを集めたものが、雪の降っているさなかに編集されて閲覧できるようになった。これはTVよりも臨機応変に情報編集できることを表している。
以前からこういったネット上の紹介やさまざまな「まとめ」を意識したような動きもみられ、変り種年賀状がやはりいろんな分野でまとめて紹介されたとか、もっと前にはGoogleEarthを意識して地上絵を作るとか屋上に絵を描くとか、メディアとコンテンツの双方向の関係がネットでも伺えるようになってきた。メディアとコンテンツの関係自体は非常に古く、産業革命で印刷が安価になって小説とか文芸書が生まれたようなもので、新たなメディアが新たなコンテンツのジャンルを作り出すといえる。メディアとコンテンツは同時に発達するのである。
だからSNSに上がったコンテンツの編集を自動/半自動/手動で行うことはまだこれからの課題で、いろんな試行錯誤を経て盛んになるとともに、それにふさわしいコンテンツが充実してくることになる。tweetのような簡単な情報でもmapであるエリアを限定して、そこの中だけを見るようなものもある。今は広告ビジネスを想定しているものが多いが、こういったことで似たシステムが乱立しては結局普及せず、ベンチャーが何らかの独自開発をしたとしても、やはりGoogleなどと連携するとかGoogleに採用してもらうような方向で、インフラとして充実していくのであろう。今ARはそういった岐路に立たされていると思う。
ネットは機動的な情報メディアであるので、過去の紙のコンテンツを100万点並べるというようなことだけしてもネットユーザとはすれ違いになる。eBookをどうやって見つけてもらうかという点でも、こういったきわめて流動的なネットメディアの新しい使われ方に乗って、今の生活者との接点を強めるように考える必要があり、既存の書籍流通のようなモデルで代替をいくら考えてもビジネスにはなり難い。