投稿日: Aug 31, 2012 12:42:25 AM
狙いどころが分からなくなった方へ
facebookは上場以来あまりパッとした話を聞かなくなってしまった。しかしfacebookの持ついろんな可能性がなくなったのではなく、今の組織がうまく対応できていないという面が強い。つまりfacebookに期待したことの何分の1くらいしか実現していないと思う。facebookはそれまであった各国のローカルなSNSに大打撃を与えた(日本ではジワジワ程度だが)。しかしtwitterとかblogというのもにはほとんど打撃を与えていないし、逆に取り込むことさえできていない。私も一時はblogをやめてfacebookのnoteにしようかと考えたこともあったが、facebookがこういったコンテンツをどう活かしてくれるのか不明だったのでやめた。今使っているgoogleサイトの場合は検索エンジンへの反映が早く、検索エンジンからの流入が半分ほどある。
facebookはウォールとタイムラインの2つに単純化したのだと思うが、それで結局は掲示板の時代に戻ってしまったような印象を受ける。ノートは中途半端でWordPressのように進化したBlogからみるとDOS時代を思わせるものである。ノート内容の検索すらできない。書く人の便宜というのは何も考えられていないのではないかと思う。まして外部に対する情報発信としてはあまり役に立たない。ノートに1000個記事を書いてもGoogleさんは1000個のコンテンツとして扱うのではなく、一つのコンテンツとしか見ていないようだからだ。tweetやそのまとめですらもっと頻繁にGoogle検索に引っかかるのに。
これはfacebookが検索よりはsocialgraphを重視しているからであろうが、2年前にはfacebookはsocialgraphを基盤にしながらも今まで無かった個人メディアになるのではないかと考えたのはアテが外れた。今だに個人が主宰するメディアとしてはtwitterとメルマガの組み合わせが最強で、有料コンテンツとして運営できるほどになっている。一方facebookでは購読をする/される、機能についてもどんどん分かりにくいところに配置されていくし、当然ながら購読管理の機能は増えていかない。facebookで有料コンテンツを売るのはアプリセンターに集約されているのだろうが、とても電子ニューズレターや雑誌を売れるような仕掛けは無い。つまりfacebookを個人メディア化する施策はないといえる。ましてeBookと関連付けようというのもない。
facebook利用者にいろんなアプリを楽しんでもらうことでのビジネスモデルは取り組まれたが、socialgraphとspamという哲学的問題は未解決である。世界最大のSNSであり、それを維持するのに膨大なデータ処理が必要で、すごいコストがかかっているはずなのに、そこから今日的なサービスがいっぱい派生してこないというのはどういうことなのか?そんなことでやっていけるのだろうか?