投稿日: Apr 02, 2014 1:4:44 AM
XPに対抗できるOSは現れなかった
私の使うパソコンの大部分はWindowsXPから脱したものの、ヨメは最近はスマホばかりでPCは週に1回くらいしか使わず、4月8日のXPのサポート打ち切りに関しては無頓着だ。XPが使えなくなるわけでもないので、家庭では何も急ぐことはないのだが、巷でもこの件はあまり話題にはなっていないように思える。
WindowsXPはWindowsNTから始まるUNIX対抗OSとして発展してきたもので、コンシュマー向けに模様替えをしたWindows2000のフィニッシュ版のようなものであり、その後のVista、7、8、といったOSに引き継がれている。実際にXPが販売されていたのは2001年から2008年くらいであろうか? 販売終了してから6年は経っているので、マシンとしては引退たものが多いであろうが、XPベースで開発されたアプリなどでは、以降のOSに対応していないものがいくらか残っている。自分の使っているものではソフト以外にUSB器具でも使えなくなったものがあって残念ではあるが、それら以外はXPがサポートされなくなってもあまり実害はないだろう。
昔はOSの主導権を巡る戦いがいろいろあって、それに勝利したのがXPであった。XPに対する文句がいろいろいわれるものの、それはよく使われているから起こることで、実際にはXPに対抗できるOSは現れなかった。つまりパソコンOSというものの完成形ともいえるものだろう。だからXPとかその後継OSに取って代るものが今後現れるのではなく、パソコンを使うコンピューティングと違うレベルのコンピュータ利用へと移行していくと考えられる。
それはスマホなどのAndroidとかiOSなのかというと、それもどうも違う気がする。GoogleがChromeBookというパソコンみたいなものにはAndroidを採用せずに、別途LinuxベースのOSを開発している途中であるように、モバイル以外の要素を考慮した新しいOSはまだどのようなものであるのか漠としていて、XP後継を脅かす段階までは来ていない。
ネット利用を考えるとローカルなマシンに入れておくのはbootだけでよくて、あとはOS用キャッシュがローカルにあればOSモジュールは必要な時にダウンロードすればいいことになるだろう。これはWindowsでもほぼすべてのモジュールがUpdateに対応しているように、実現しているといってもいい状態である。
とするとOSを完成させる必要はなくなって、分散コンピューティングのアーキテクチャを考えるという戦いになるように思える。
なぜこのように思うかというと、随分前からいわれていたXPのサポート終了にタイミングで、誰も商売をしようとは仕掛けてこなかったからである。Windows3時代のOS戦争が嘘のようである。またXP時代もLinuxベースでXP風のユーザインタフェースに仕立てたものやOffice互換ソフトでマイクロソフトの市場に挑戦しようとしていた人がいたが、せっかくのXP引退時期に何も出てきていない。
ではネットでの軽いOSとか分散コンピューティングがそれほど期待できるかどうかというと、ChromeOSの動向がはっきりしないように、アプリケーションを作る人にとっては新しい基盤はどこにもなく、結局はXP後継の上で仕事をするしかないのが現状だろう。