投稿日: Oct 15, 2009 6:16:57 AM
このサイトはDigital Media Literacy Lab が出す letter という形にした。
ある時、DMに関する勉強会を行った。その時に大槻陽一氏に聞いたことを含めて、DMの原点は、「お手紙」というに記事にした。DMは印刷物としては「マス」であるのに、宛名がある点では「あなた」に向けたものである。この両立は大変難しいものだが、テクノロジーがそれに近いことを可能にする時代になった。
しかしテクノロジーでできないことがある。CRMのようなもので管理している属性と、訴求物・訴求方法のマッチングを、何らかのアルゴリズムで行って、さまざまな出力方式・配信方式の中からふさわしいものに振り分けて届けることはできるだろう。これを受け取る人はどう思うだろうか。何らかの期待を持って受け取らないとゴミ箱直行である。
「マス」メディアは手紙の対極にある。マスメディアは、匿名の人に向かって匿名の人が情報発信しているものであって、これを人が人に対して行っているようにもっていくことがデジタルメディアにおける課題である。
そもそもそこに書かれているコピーや表現が、生身の人間を相手に書かれているかどうかが問題だ。書く人にマスメディア的な匿名to匿名のマナーが身についていると、いくらパーソナルなメディアの形をとっても、なかなか受け手を引き寄せるものにはならないだろうな、と思う。今までさんざん匿名であちこちに書いてきた自戒をこめて、Letterのように書くように心がけたい。
「ラブレター」と呼んでもらえるようになりたいのだが。