投稿日: Oct 24, 2012 1:15:46 AM
デバイスが多くなって戸惑う方へ
1年の後半はクリスマスに向けてタブレットの類がいっぱい登場するが、正直それらの比較評価記事に納得できるようなものはない。記事はだいたいニュースリリースに手を入れた程度で、よほどハードウェアの欠陥でもない限り操作面は似たり寄ったりである。違いを追いかけていけばOSの差になるが、iPadとminiは違うわけではないのでサイズの違いをどうコメントするか苦慮した痕がみうけられる文もある。
あまり触れられていない点で重要だと思えるものに、余白とか縁のサイズを利用面からどう考えるかということがある。スマホのように小さい場合は全面画面となるが、手のひらに収まらないサイズの場合は、デバイスのホールドと操作の関係をどう考えて設計したかが問われる。iPadが登場した際には片手でホールドして操作をするには重すぎて、長い時間持っていられないで、7インチの方が親しみを持たれたということもあった。iPadはカメラとしても使いにくいという声があった。また片手で持つことを考えたケースデザインという課題もあって、デバイスの重心を中心からはずして横とか下にずらすように検討した製品もあった。縁は視覚面だけでなく、使ってて疲れないという点も考慮が必要だ。
縁はケースの問題だが余白はブラウザ/リーダーの問題と、まったく別ではあるが使用感を考える上では一体の面がある。そのため縁が白だと余白が大きく見えるし、縁が黒だと画面が小さく見える。これはコンテンツのレイアウトを考える上で重要かつ悩ましい問題だ。同じ土台にあるAppleのiPhone、iPadとminiで固定レイアウトのコンテンツを表示するとどんな感じになるのか、レイアウトデザインとかオーサリングする際の基準はどうするのか、などの視点から記事を書いてあるものを探してみようと思う。
オーサリングソフトを使う側に立てばターゲットのデバイスでどう見えるのかがまず気になるので、どの程度の余白をとるか迷う。当然ながらこの種のデバイスでの見栄えはブラウザ/リーダーに依存するところが大きいので、両者の関係がどうなるのかも気になる。つまりブラウザ/リーダーはデバイスの大小やケースを鑑みて余白を調整するようなことをしたほうがいいのか、それはオプションかデフォルトか、などのことで揺れるかもしれない。リフローによって紙の本の版面デザインの権利はどこかへ行ってしまったが、デジタルデバイスにおけるレイアウトデザインはアナーキーな状態になっているように思える。