投稿日: Oct 03, 2013 12:22:22 AM
ネットメディアのリテラシー
日本人はtwitterを使う人の率が高いという。twitterとfacebookの2つがあるのが面倒だという人もいて、どちらかに絞るとなるとfacebookにする人の方が多いかもしれない。また日本のfacebookは仕事つきあいのつながりが多くて、辺り障りのないことしか書けないという人も居る。だからfacebookは内容がつまらなくなる、でもfacebookの方がいいねの反応がすばやくてよい…云々とfacebookとtwitterはどう使い分けるのか、自分はどちらに重心を置くのか、という戸惑いも見られる。
広報的な視点からは、広く拡散させるtwitterと、ファン作りのfacebookという役割分担があるだろうが、広告的な内容を消して欲しいという人も居る。一方で前田邦宏さんが http://thinktionary.org/ のWhole Earth Intelligence 説明会(参考『アカデミズムとジャーナリズムの間』)で話していたことだが、この呼びかけをfacebookのプロモーション機能で友達の友達にまで告知したところ、それらしい方々が参集したということもあった。企業からのトップダウンではなく、個人からメッセージを発するのに内容にふさわしい伝達の仕方ができるようになったのは驚くべきである。
twitterでも同様に個人からのメッセージングの例はある。fbとtwでは到達距離が異なるが、使い分けをどうするとはなかなか言える状態ではない。個人的にはtwitterの方がfacebookよりも遥かに得られる情報は多い。それは私がtwitterのフォローをそういう情報源にしてしまっているからである。そして面白いのは私からの情報の発信もtwitterの方がそれらしいところに届く。facebookはやはりお友達の範囲にしか行かないという点で、専門的なグループ以外は突っ込んだ情報源にはなりにくい。
facebookの専門グループもメンバーが固定であるので、twitterのように意外な広がりというのは期待できない。グループメンバーよりも高度な情報を求めて居る場合は、そのグループによほど熱心な情報収集役がいなければ、だいたいいつも同じようなレベルの話ばかりになってしまう。
facebookとtwitterとのコミュニケーションの差は、マーケティングでいうところの、クロスセルとアップセルの差のように思える。自分の友達と情報をシェアして自分の知らなかった世界も次第に見えてくるのがfacebookでクロスセルに相当する。一方twitterは「もっと詳しい人は居ないか?」とフォローしている人の先のフォローまで見ていけば、大変な専門家にもめぐりあえるのでアップセルに相当する。
facebookでも友達の友達を見ていけばtwitterと同じではないかと思えるが、なぜかtwitterの方が自分の言いたいことを的確に発信している例が多いので、情報源が辿りやすいのである。実際にはmixiやLineがあったり、今後もいろいろなコミュニケーションメディアが登場するだろうから、これらの特徴を今言い切っても意味は無いのだが、新しいメディアに注目する際には、どういう使われ方になっていくのかを見ていくことがネットメディアのリテラシー形成につながるだろう。