投稿日: Dec 23, 2013 2:3:39 AM
あるいは中だるみのネット
一見するとtwitterやfacebookの賑わいは変わっていないようだが、2013年を振り返ると身の回りではSNS疲れのような現象がいろいろ見られた。twitterやfacebookでつながっている人でヤメてアカウント削除した人が出てきている。そこまで積極的にヤメなくても、ほとんど見なくなっていると思われる人の比重は増えている。
一方でtwitterやfacebookにおける広告は活発化していて、その雰囲気がSNS下降感を緩和しているのかもしれない。LINEという若者中心のチャットに近いものを除いては、SNSが新たに盛り上がってとはいえない。
ところが日本ではSNSだけではなく、Yahoo、楽天を筆頭に、クックパッドやドワンゴを含めて伸び悩みか下降に転じているようにみえる。頑張っているのはLINEを別にするとGAME系とかネット広告系だろうか。広告ビジネスが伸びていることはtwitterやfacebookの広告増からも理解できる。従来の若者相手のネットビジネスは浸透度が高くても、日本の若者の人口が少ない以上は伸びは期待できず、ドワンゴなどドメスティックなコンテンツに終始しているところが、次にどのような手を打つつもりなのか興味津々である。
当然ながら朝日新聞が手を出したHuffPostのような中途半端なジャーナリズムは伸びているとは思えないし、かえって旧来の新聞社系のニュースに対する信頼感を高めることにもなりかねないと思う。現にネットにおいても既存メディア系の情報サービスが脅かされている様子は日本にはない。ニコニコはジャーナリズムごっこをしているが、時事ネタを幾ら扱っても、扱う主体であるジャーナリストを輩出するところが日本では弱い。
既存の新聞系はジャーナリストとしての突込みが甘く、むしろ赤旗のようなところが党の機関紙というよりはジャーナリズム的な記事を載せるようになっていて、ネットの赤旗の方がアメリカのジャーナリズムに近いといってもよいほどだ。
世界的に見てもGoogleやAppleは肥大した組織によって身動きがとりにくくなっていると思え、取り扱い金額は大きくともイノベーションというのは感じられなくなってきている。おそらく人を雇いすぎたことの反動で何年かのうちに再編成時期を迎えることになるだろう。
ガンガン伸びているのは中国のネット企業である。今のところ中国国内市場向けであるだろうから我々には関係ないみたいであるが、もし彼らが世界の主要言語でビジネスを始めたらどういうことになるだろう。つまり世界に出回っている中国製品が中国から直輸入で買えるようになるとすると、今まで中国の工場に発注するとか中国から仕入れて売っている世界のビジネスに影響を与えるだろう。例えばLenovoがDellを買い取ったとしたらそのようなことが可能になる。
日本は世界のネットビジネスの中でどのようなポジションになるのだろうか?2014年の宿題になるだろう。