投稿日: Apr 09, 2010 1:41:42 AM
よいアイディアがビジネスとして育ち難い思う方へ
派遣業者の問題点を衝いて規制を強化し、結局は派遣という就労機会も半減してしまったことがあった。就労したい人のために何かすべきことはほかにあったのではないか? 昨年改正薬事法で薬の通販ができなくなったのも似ていて、ネット販売の問題点を衝いての規制強化であった。体が弱っていて薬を買いに行き難い人のために、どうすべきかを考えたのだろうか? それよりも新興勢力が目障りという力が働いているように思える。リクルート事件の際もそうだった。
今になって電子書籍が話題になるのも、Amazon、Googleという「黒船」が見えるようになったからで、出版界もざわめきたっていろんな組織を作り始めたものの、生活者とか読者は置き去りにした議論がされる懸念がある。永江さんが早稲田の学生さんのテーマとして週刊誌を採り上げさせた話を昨年されていたが、その時の学生さんの眼中には週刊誌はなくって、始めて買った人が多かったという。すでに出版界は若い生活者とは相当隔たりがあることがわかった。日本ではエスタブリッシュな業界は得てしてこういうことになりがちである。
どうして護送船団的なところにまとまってしまうのだろうと考えていたら、あるBlogが目に留まった。http://d.hatena.ne.jp/umeten/20080711 これは 引用元http://anond.hatelabo.jp/20080710221153を要約しているものだが、タイトル【美しい日本人の心――平等に苦しめ、「抜け駆け」は許さない】が妙である。 「抜け駆け」は許さないとはベンチャーの対極にある姿勢だ。既存ビジネスの弱点を見抜いて、より優れたビジネスモデルをつくり出すことに No! ということになる。これは日本国内だけの競争の時には、「ルール」になったかもしれないが、「黒船」に対しては屁のつっぱりにもならない。
確かに派遣規制でも改正薬事法でも日本人は受け入れてしまう気質をもっている。これは大きな問題ではあるが、あえてこういった日本人気質に喧嘩を売っても、今までと異なる次元でコミュニケーションが始まるわけではないだろう。こういった人たちにかかわる必要もないが、自分が巻き込まれてしまったら新しいことは興せない。くわばら、くわばら。