投稿日: Feb 04, 2012 12:39:52 AM
なぜ日本で効用が見えないのかと思う方へ
facebookの大成功に留まること無く、ソーシャルメディアと呼ばれるサービスはまだまだ次々に登場していて、2012年も大ブレークが予想されるものがひしめいている。mixi-twitter-facebook-Google+と追いかけてきて息切れした人もいるが、それらのどっかにハマって定着している人もいる。個人で考えるとBlogも含めて、自分に合った使い方をすればいいので、似たようなものがいっぱいあっても問題はないのだろうが、もし企業がソーシャルメディアマーケティングをするとなると、こういろいろあったのでは悩みの種になるだろう。テレビのCFを特定のチャンネルだけに流すわけにはいかないように、いろんなポピュラーなソーシャルメディアに展開するとしても、テレビと違うのはソーシャルメディアごとに特性が異なるので、担当者の負担はソーシャルメディアの数だけ増えていくことになる。
企業がマーケティングとしてハンドリングしなければならないのは、ソーシャルメディアそのものではなく、ソーシャルメディア上で取り上げてもらって、みんながシェアし話題になる種(商品やサービス)であって、人の目に触れるところを直接コントロールしようとするから、ステマ・やらせにつながってしまう。逆に言えばいままでのマスマーケティングの人にソーシャルメディアを担当させないことが肝要で、ソーシャルメディアマーケティングがあるとすると、マーケティングの再構築とかマーケティングに関する社内の再教育が必要なのだろう。
マイクロソフトが既存のマーケティング部門を縮小したことが話題になっているが、経営から見てマーケティングの位置づけが変わりつつあるということだろう。Googleが広告収入を増やしたのはロングテールで稼いでいるからだが、大口の企業クライアントもある。インターネットに多額の広告を出す企業は、以前はIT系の有名な会社が主であったのが、Googleの場合はネット上で新たなマーケティングをして伸びたところが多額をかけるようになってきた。つまりインターネット上の新しいマーケティングモデルがでてきていて、その延長上にソーシャルメディアマーケティングなるものが期待されている。だから既存のマーケティングを壊すとか、そういうことをやっていないところでないと、おそらくソーシャルメディアマーケティングはできないのであろう。
日本でも当然ながらネットのEC時代になってから頭角を現した小売業があるように、今後ソーシャルメディアにうまく乗じて伸びるタイプの企業は出てくるだろう。しかしそれはtwitter-facebook-Google+というような個別のサービスを活用する前に、すべきことがあることを忘れてはならない。そうでないと、今ソーシャルメディアと名のつくものをいじりまわしていれば、何か会社なり社会の役に立つのではないか、という錯覚にとらわれてしまうだろう。ソーシャルメディアというサービス自体は無色透明でニュートラルなものなのである。