投稿日: Jan 29, 2015 1:37:10 AM
入試シーズンでいろいろな手続きが増えている。今年から私学はインターネット上での願書の出願とかも増えて、自分の顔写真もjpgを用意してWeb経由でアップロードするとか、Webのフォームを埋めて文書を自分のプリンターで出力するようなことも行われるようになった。必要な封書のやり取りは減り始めているものの、まだ若干は残っている。しかし最近の受験生は封書というものを出したことのない人が居て、郵便物の種類とか宛名書きとか、どうやって出すのかが理解できないという話を聞く。
また郵便に要する日数というのも理解していなくて、ぎりぎりになってしまうケースもよくみかける。メールやSNSのようなネットのコミュニケーションが日常化しているので、オンラインでないものを知る機会がどんどん減っているといえる。しかし学校でも企業でもコミュニケーションの変容に対してはいつも後手になっている。
企業の場合にSNSをマーケティングに活用するどころか、炎上騒ぎなどで辟易するとか、慎重になりすぎてネットを避けて通ることさえ見受けらえる。しかし封書や電話だけでは十分なコミュニケーションはもう不可能だし、どうしても対応が遅れてしまい、かえって生活者の不信をかってしまう。
食品に異物混入というのがニュースになったりするが、その実際に起こっていることは昔からあることで、最近何か注意すべきことが増えたわけではなく、こういう話の広まり方が爆発的になっただけである。それを一大事件のように採りあげるマスコミに問題があるようにも思うが、こういう世の中の変化に企業のマーケティングが全然追い付いていないことをもっと真剣に考えなければならないだろう。
アメリカからパソコン部品を取り寄せるようになって気付いたのは、RMA(Return Merchandise Authorization)という返品・交換の仕組みが、サービス内容の差こそあれ、どこでもかなり浸透していたのは感心した。一般には製造とか販売を起点に一定期間の内に限られるが、非常に事務的にコトを進めることができる。
このRMAとネットでのメッセージの投稿のシステムを組み合わせたようなものをお客様対応として24時間用意すればいいのではないかと思う。もし不良商品があったとしても、その対応がキチンとされていたら、普通の消費者は理解してくれるだろう。
つまりもし悪意をもった人とか野次馬が炎上騒ぎを起こしても、実際にどのようなことだったのか、どのように解決されていったのかが、どこかに記録されていて、説明責任を果たせるようになっていればよいのである。自動車の部品に不具合があってリコールがされることがあるが、それで自動車会社が潰れるようなことは無く、改善を重ねてきたのとおなじようなことである。
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