投稿日: May 28, 2015 1:33:4 AM
昔、オリンピック大会はメディア技術を競う場でもあって、ロサンジェルス五輪の時にはサイテックス社がポータブルなカラー写真の圧縮伝送装置を出したり、長野五輪では日本IBMが各国語のオンデマンド新聞を出すなど、いろいろな話題を作っていた。2020年の東京五輪はドローンが競技撮影をするようになるのだろうか?
正月の駅伝なども報道車両を無くしてカメラ撮影はドローンだけにした方が、走っている選手も観客もよっぽどスッキリするように思う。
東京オリンピックの映像を見た世界の人が「素晴らしい!ブラボー!」というような、新しいメディア技術を日本が提供できるだろうか? 5年後であることを考えると3年後くらいにはテストできなければならないし、関係法規や関連部署との打ち合わせはもう始まっていなければならない。ドローンの規制を今からしようとか言っていると、東京オリンピックの素晴らしさを世界に伝える機を逸してしまうかもしれない。
オリンピックは開会式や閉会式のビジュアル作りなどでコンテンツ作りのプロデューサーが活躍する場でもあるのだが、競技そのもののビジュアライズの工夫をするプロデューサーというのは居るのだろうか?世界のアスリートがベストを尽くす場であるにも関わらず、テレビなどで放映される競技はあまりにも限られていて、知らない競技や知らない選手が大多数であった過去を、何とかメディア技術によってもっと多くの人に見てもらえるように工夫すれば、オリンピックの評価も高まっていくはずだと思うのだが。
オリンピックの期間中は多くの競技が同時並行的にたくさん行われるので、テレビのようなメディアには向いていなくて、テレビができるのはメダルのかかった競技とか、ハイライトを編集したものなどに限られてしまう。競技の記録という点では、予選からメダルまでの戦いの様子がリンクされていて、辿りやすようなものがネットでできるはずである。
個々の競技そのものに関しては、人気のサッカーなどはボールや選手の動きも細かくデータ化されて、試合経緯を振り返るようなものが作られてきた。金をかけてもペイするのであろう。しかしメダルの重さとしては人気のない競技も同じなのだから、スポーツ人口が少ない競技でもちゃんとデータがとれて残せるようなものをオリンピックは提供すべきではないだろうか?
そういう意味で東京オリンピックにドローン撮影やネット・IT活用も含めたメディアプロデューサというポジションがあった方がいいと思う。しかし実際に誰にそれを任せるかというと…日本人で思い当たる人はあまりいないのだが…
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