投稿日: Nov 26, 2015 12:8:56 AM
11月になってから、今まで立ち寄っていたマクドナルドの店舗が閉鎖していたことに何度かぶつかった。調べたら190店舗ほどを2015年に閉鎖するそうだ。全国で3000店舗ほどあるので、全体で6%くらいの数であるし、そもそも売り上げが大したことが無いところなので、マクドナルドにとっては無くてもよいのだろうが、その店を便利に利用していた客にとっては迷惑だ。マクドナルドが潰れるような場所は他のサービスもあまりなく、ドトールかモスバーガーなどに客は移るのだろう。
ところがマクドナルドのWebサイトを見ると消えた店舗もまだちゃんと載っている。ホームページの更新がされていない。特に10月末にかなりの店舗が閉鎖されるという計画的なものであったのに対応がされていなかった。ホームページどころではないのか、あまりこの話が広まると困るのか、今さらホームページを見る人はあまりいないと思ったのか、理由はわからないがシレッと放置されている。少なくともホームページが重視されていないことは確かだ。
それに連動してか、「ぐるナビ」では無くなった店舗の情報もいまだに掲載されているのだが、「食べログ」では閉店という目印がつけられて、店の情報が消えてしまうのではなく残している。こうやって比べると、ホームページのデザインも情報量もサービスも「ぐるナビ」と「食べログ」では雲泥の差で、「ぐるナビ」はオワッている感が非常に強いのだが、実際の収入は「食べログ」よりも「ぐるナビ」の方が上回っている。「ぐるナビ」の方がこのビジネスに入ったのが古く、広告活動の蓄積も多いのだろうが、実際のページビューはすでに「食べログ」が上回っているし、自分の経験でも「ぐるナビ」を使ったことは無い。おそらく企業の評価の面でも「ぐるナビ」の化けの皮がはがれる日が来るだろう。
「ぐるナビ」は店舗の掲載料で成立ち、「食べログ」は広告掲載が主で一部有料コンテンツになっている。お店側のシステムとの連動では店とパイプの強い「ぐるナビ」の方がポイントその他多様なサービスがあり、またアジアの諸言語(タイ・マレーシア・インドネシア)にも対応している。「食べログ」は利用実績で上回っているが、人員は「ぐるナビ」の3分の1ほどで、売り上げが低くても一人あたりの利益ではそんなにビハインドではないかもしれない。
なにしろ「ぐるナビ」は基本的にはドブ板営業なのでもう飽和かもしれなく、今後の成長はシステム系なのかと思われる。一方「食べログ」はすでに内容が多彩だし、利用者視点で成り立っているので、メディアとしての発展があり得ると思う。何よりも「ぐるナビ」よりは機敏に動けていることは競争上では非常に有利であると思う。
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