投稿日: Aug 18, 2011 12:16:12 AM
いくつもSNSがあって疲れている方へ
日本人はtwitterが好きで、facebookは欧米や発展途上国のようにはブレイクしない。それはmixiがあるからだという見解もあるが、世界中にローカルなSNSはあって、mixiのどういう特徴がfacebookを抑えているのかという説明は難しい。2chを含めて匿名性を日本人は好むというか、実名を避けたがることはあるのかもしれない。しかしこれに関しては実名と匿名とどっちが得か、みたいな話になる。
たとえばリアルでAさんとBさんが付き合っているとして、そこでの話題なりテーマの共通点は人間の全人格からすると非常に限られている。つまり付き合う理由は、肉親だから、同じ職種だから、近所だから、など本人のえり好みし難いものであったりする。しかし付き合いは重要だとすると、facebookでお友達になるとか、サークルでmixiを使うなどになる。
個人は親子でも趣味嗜好が異なる。韓流と嫌韓とか合理的な議論のできないテーマもいっぱいあって、それは匿名の掃き溜めのようなところで発散していたのだろう。よく酒を飲むと、「もう、昼間の●●さんじゃ、ネェんだゾ!」と管を巻くサラリーマンがいるが、それらは欧米では個人のオピニオンとして発表していいものだから、twitterが使われた。伝統的には「広場」の機能である。ちなみに日本の企業が広報に使うSNSは圧倒的にtwitterだというが、確かにアカウント数は多いにしても、果たして本当に適しているのかどうかは疑問なところもある。
もうひとつは、何らかの役に立つ人脈である。twitterで威勢のいいことを言う人が仕事ができるとも思えないことはある。あまりtweetが多いと、いつ仕事をしているのかと思ってしまう。またtwitterフォローの多い人やfacebook友人の多い人がキーマンかというと、そうでもない場合がある。有名人とも限らない。それらのSNSよりは、若干間違いは含んでいるものの、SPYSEE(スパイシー)のようなクローラーの方が、その人は何者かはわかる。日本ではまだ利用が少ないが、LinkedInが今年になって急に株が上がったのは、twitterやfacebookが膨張するとエントロピーが増大して、人間関係の使い分けが難しくなったからではないか。
facebookですら日本人にとっては個人情報マル出しに見えるかもしれないから、LinkedInに乗れる人は限られてしまうのかもしれない。しかし社会の中で自己実現を目指すのなら、経歴はスッポンポンにしなければならなくなるだろう。匿名で影に隠れて吼えている人を尊敬するとか用いる社会はない。