投稿日: Dec 13, 2012 3:6:30 AM
新しい売り方を模索している方へ
お店にはPOSシステムがあり、POP広告がある。POSとはPointOfSalesの略で販売時点の…リアルタイムな情報処理につながるものであり、POPはPointOfPurchaseの略で購入時点の…意思決定や行動を促す販促物である。つまり店舗側と顧客側のそれぞれの視点の別システムとして扱われていたものだが、今のPOS端末はネットの端末であり、また店内にはネットにつながったデジタルサイネージもあるわけで、物事は単純にはいかなくなった。以前からAT互換機をキャッシュレジスターに使っていたところでは、対面での顧客からの問い合わせをイントラネットの情報システムを使って答えるようなことはしていた。これからはその発展がありえるので、何かPOSとPOPを統合した考え方が必要になってきたと思う。
これは通販と店舗を統合することにつながる。お店で店員がスマホを使ってレジの代わりをするようなこともあるが、これは店員が扱っているから「レジ」なのであって、購買者が自分のスマホでやれば通販と同じようなことになる。つまり店員が使う内部用の販売支援システムのユーザインタフェースを改良するとか、間接的にデータの受け渡しをできるようにすれば、ネット経由で購買者が使うシステムにもすることができる。だからPOSやデジタルサイネージを個別のシステムとして導入とか改訂することは2重の投資になるし、決して使い勝手のよいものにはできないかもしれない。
以上のことは、店側からも通販側からも、お互い相手の強みを学んで手探りが行われている。しかしまだ大胆に店と通販を融合したような小売は出てきていないように思う。この話は、電子書籍やデジタルコンテンツをどのように売ればよいのかということにつながる。書店内で本と接するのと、Webで本に接するのでは、エクスペリエンスにまだ大きなギャップがあるからだ。
紙の本であれ電子書籍であれ、今のところは接点は次のように大別できるだろう。
PUSH 書店 平積み 入り口 → セクション平積み
WEB トップページ
PULL 書店 ← 書評
WEB ← 検索←書評
WEB ← アフィリエイト←Blogなど
これらのうち赤字がそれぞれの強みの部分で、ある意味でははっきり分化している。Webのトップページは書店の平積みには勝てないし、Webでの検索での購入には書店は勝てない。しかしこのギャップを埋める工夫こそエクスペリエンスを産み出す力であり、新しい売り上げを伸ばすものにもなるだろう。
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