投稿日: Mar 12, 2016 12:44:10 AM
携帯電話が登場すると親指で日本語を上手に入力する人が現れるし、今ではスマホ・タブレットのソフトキーボードやフリック入力でもスムースに日本語を扱っているようにみえる人もいる。しかし昔からのキーボードで押し下げ感が無いと気持ちが落ち着かない私にとっては、携帯電話もスマホも入力デバイスにはできない。きっとそういう人はかなり居るので、Bluetoothのキーボードのようなものが販売されているのだろうが、そんなキーボードを持ち歩くくらいなら、やはりノートPCを使った方が手っ取り早く思える。(事実、今でもそうしているのだが…)
数年前からタブレットの応用というテーマの仕事があるのだが、やはり日本語の文字入力とかキーボード操作という点で、今までのパソコンアプリからの移行がやりにくいことがよくあった。ユーザーインタフェースを全面的に作り替えなければならなくなるからだ。若い人が使う用途ならソフトキーボードの抵抗感は減っているのだろうが、その場合でも果たしてスマホ・タブレットでの入力を強いるのが適切かどうか、という点では悩んでしまう。英字・日本語・記号類などの切り替えをいちいちソフト的にやらなければならないと、パスワードなどが入力しにくいように、業務で商品DBを扱う際の型番入力などはやりにくい。
例えば学習用で電子教材とかミニテストのような場合に、デバイスをiPadなどに限定してしまうと、そこでの日本語入力の制約を受けてしまうし、タブレット向けユーザインタフェースのカスタマイズにかかる費用もばかにならない。学習でも業務でも生産性という視点では物理キーボードを上回るほどのソフト的文字入力方法はまだ出てきていないように思える。
ひるがえって考えるとキーボードを中心とした製品作りは8ビットパソコンの時代からあり、キーボードの中にコンピュータを作ってしまった製品は出されていたし、今でも発売される際にはちょっとは注目される。近年でも次の写真のような製品が出ている。
こういう製品が出るたびに心が揺れるのだが、どうも過去にもヒットした形跡は無く、そこから考えると今後も売れはしないのではないかと思う。パソコンのキーボードが2~3万円していた頃は、タッチ感覚のよい製品が作られていたのが、ノートPC以降はタッチ感覚が問題にはならなくなって、キーボードの品質競争はなくなってしまったのかもしれない。
キーボード、マウス・トラックボール・ジョグコントロール、など物理インタフェースが充実する日は来るのだろうか?
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