投稿日: Feb 22, 2014 1:4:15 AM
都会は情報消費に偏っているが…
ソチ冬季オリンピックで初めて競技になったスキーハーフパイプで日本の女子が銅メダルをとった。「今朝、魚沼産おにぎりを食べてきました」という選手である。アナウンサーも呼応して「魚沼産おにぎり」を何度か話題にしていた。それでネット上に関連する記事とか書き込みがあるかと思って調べてみたが、見当たらなかった。この小野塚選手は魚沼出身者ということだが、地元を挙げてのオリンピックへの取り組みではなく、家族を中心としたもっと小さい単位で選手のバックアップをしていたと思われる。
両親は石打丸山スキー場の旅館をやっているということだが、そのスキー場にハーフパイプがあって慣れ親しんでいた。小野塚選手は大学のスキーのアルペン入賞者だったが、スキーでのオリンピック参加は無理そうで、ソチで新設されるハーフパイプに賭けて、それが成功したのが今回の銅メダルである。
私はこの30年ほどはスキー場に行ったことがなにので、実情を知らずに書いているわけだが、スキー場にパワーシャベルを持ち込めばハーフパイプの練習場は作れるらしいので、きっとあちこちに練習場が作られて、若者の気を引くスノボによってスキー人口減を補おうとしているのかもしれない。
男子のハープパイプ選手も似たような手作り練習場で小さい時からやっていた映像があった。雪のない時はスケボで練習していたが、スケボのハーフパイプ練習場はどれくらいあるのだろうか? 冬季オリンピック種目は都会には練習の機会が少ないものが多くある。ということは今とは逆に、地方の人口が増えて、地方の若者が活躍するようになると、日本のウィンタースポーツも盛り上がり、それが観光資源にもなり、ひいては冬季オリンピックのメダルも増えるのかもしれない。
都会においしいグルメのお店がたくさんあるにしても、そこで使う食材は都会で作られるわけではなく、地方から供給されるものであるし、地方が力をつけなければ都会の消費文化も維持できないし、都市生活における情報消費(テレビでの娯楽のコンテンツ)も豊かなものではなくなってしまうだろう。
地方の情報発信力を高めて、情報においても、人の活動においても東京偏重を是正していくと、いろいろいいことが多くあるように思えた。
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