投稿日: Oct 16, 2015 1:30:40 AM
Busiess Insiderが発表したアメリカで最も力強い企業50社は、ソーシャルメディアでの影響力を分析しているクラウト(Klout)の100点満点の評価を利用しているが、必ずしもKlout値の順に並んでいるわけではないようだ。Klout値というのもピンとはこないので省くと、総合順位は以下のようになっている。
第1位 アマゾン
2014年度の売上高:889億9000万ドル 従業員数:15万4100人
第2位 マイクロソフト
2014年度の売上高:868億3000万ドル 従業員数:11万8000人
第3位 AT&T
2014年度の売上高:1316億ドル 従業員数:25万730人
第4位 アップル
2014年度の売上高:1829億ドル 従業員数:9万2600人
第5位 IBM
2014年度の売上高:928億ドル 従業員数:37万9592人
第6位 グーグル
2014年度の売上高:660億ドル 従業員数:5万3600人
第7位 ベライゾン
2014年度の売上高:1271億ドル 従業員数:17万8500人
第8位 インテル
2014年度の売上高:552億5000万ドル 従業員数:10万6700人
第9位 ヒューレット・パッカード
2014年度の売上高:1115億ドル 従業員数:30万2000人
第10位 オラクル
2014年度の売上高:382億3000万ドル 従業員数:13万2000人
第11位 フェイスブック
2014年度の売上高:127億ドル 従業員数:1万955人
第12位 イーベイ
2014年度の売上高:179億ドル 従業員数:3万4600人
第13位 シスコシステムズ
2014年度の売上高:471億ドル 従業員数:7万4042人
第14位 ヤフー
2014年度の売上高:49億8000万ドル 従業員数:1万2500人
第15位 ウーバー・テクノロジーズ
2014年度の売上高:未発表 従業員数:2000人以下
これをみて感じることは、
・amazonとマイクロソフトの規模が拮抗するようになった。
・AT&T IBM ベライゾン HP などは意外なほど健在。
・アメリカ国内向け事業を除いてもここだけで150万人を雇用している。
・facebookは10年でここまできた。ベンチャーとしては異例の出世。
・ここ数年でこのクラスの顔ぶれがほとんど変わらない。
などなど、いろいろあるのだが、ここでは雇用のことを考えてみたい。
やはりアメリカは国際戦略としてITを重視し、金も人も投入していることがわかる。これは日本のITがほとんど国内需要向けであるのとは正反対であって、アメリカはITを国の主要産業にしてしまった。これらの企業だけでグローバルビジネスに関る働き手が150万人はいると考えられる。もちろん他にもグローバルなIT事業の会社はアメリカにいっぱいあるのだから、何百万人が世界を相手に最先端の仕事をしているといえるだろう。
これは働く人がどこを向いているのかの問題で、自分が毎日通うオフィスを見ているのか、ネットの先にある世界の人々を見ているのか、という意識の違いになっていると思われる。
また場所はアメリカにあってアメリカに納税しているにしても、IT産業で働いている人は世界から集まってきている。彼らもアメリカのために働いているという意識ではなく、世界の人々に役立つためという意識であろう。
これらに日本のITがいくら頑張っても対抗は出来そうにない。しかし東アジアとかに焦点を絞れば、日本は現地から留学生も集められるし、文化的な理解もあるので、彼らとともに働くことはできる。そこでアメリカのグローバル企業よりもきめの細かいサービスをしてニッチなITを発展させられる可能性はあると思う。特にコンテンツビジネスにおいては、欧米とは違う文化交流が東アジアで活発になりそうに思う。