投稿日: May 18, 2010 5:43:1 AM
日本の電子書籍議論はどこか違うと思う方へ
twitterだ、facebookだ、foursquareだ、という今日脚光を浴びるベンチャーの特徴は、Amazon、ebay、Google、YouTube…などの血をひいていて、単なるビジネスモデル云々ではなく、膨大なデータをスマートに扱うインテリジェンスをもちあわせていることだ。それらに続く人たちの舞台としてクラウドがあり、そこで新たな価値が創られるだろうからクラウドにも同等の期待がされている。
膨大なデータとはtutayaのTカード会員が2000何百万人とか、ケータイ電話の契約数も何千万人単位、ニッセンの通販利用者が2000万人とかの規模のもので、私企業がハンドリングする個人情報でも1000万件はざらにある時代になった。これがアメリカの企業ではネットで世界に対してビジネスするので、億の単位のデータを扱っている。それらがクラウド環境でベンチャーでも挑戦できるので、BigDataが今技術者魂がバクバク鼓動するテーマとなった。
Wikipediaのトピックのトレンド把握アプリケーションは1人で作り上げられたという。クラウドの時代ではインフラとしてのハードウェアやソフトウェアが先に完備されるので、処理環境を構築するコストも手間も必要がない。つまりYahoo!やGoogle以降の時代というのは、かつてのホストコンピュータの元でのデータウェアハウジングやそのためのソフトとは関係なく、ベンチャー企業が独自の力でeBusinessをやり遂げるようになった。Big Data をクラウドで処理することが、単なるコスト削減ではなくイノベーションになるのである。
技術面ではAmazonが自分でいろいろとやってのけた後には、Amazon自体がクラウドのサービスを始めているし、またGoogleからもHadoopやHBaseのような、データ中心型/データ駆動型のベンチャーを可能とするオープンソースのソフトウェア基盤がでてきた。こういった流れにマイクロソフトも沿うような変化が出てきた。
だからeBook・電子書籍のコンテンツも広範な利用者情報も、今までは簡単に扱えないものであったのが、上記と同等にベンチャーでも新たな価値創りに挑戦できるものになりつつあるのだ。