投稿日: Oct 11, 2010 11:32:38 PM
スマートフォンが未知な領域と思う方へ
スマートフォンを一旦中断していたWindowsPhone7が再挑戦を始めたので、先行のBlackberry、iPhone、Androidを含めて4頭のレースが始まる。アメリカでは未だに業務用のBlackberry が優位にあるが、それぞれの強み弱みを考えると、企業需要と、デザイン性と、楽しめる、という3つのニーズに収束するのではないか? 日本にはそれとは別に時流に乗るのに思い切りの悪い人が多いので、移行措置としての ガラケー延長上スマホというのもあろう。これは国際的な競争力はないので、最終的には生き残れない。そもそも火付け役になったiPhoneは、カッコよさ保つためには「何でもあり」にはできないので、Steve Jobs が今コントロールしているようにブランド・エクイティを向上させていく努力が必要で、コストはかかるし、最終的には利用者を窮屈にさせ、市場を限定してしまう。
しかしこれがないと、今までのデバイスと違う点、つまり人のライフスタイルを向上させるという期待感が出せないので、スマートフォンがモバイルメーラー以上のデバイスとしての飛躍ができない。Appleは広告のコントロールもしているが、それは広告売り上げを若干犠牲にしてでも、iPhone・iPadのブランド・エクイティの方が重要だからだろう。Webではまじめなページを見ているのに、感情を害するようなくだらない広告が横に出てくることがしばしばで、Webという予期できぬ広告が紙の雑誌広告以上に大変迷惑なこともあるからだ。Steve Jobs はある意味ではディズニーランドのようなスッキリ感をメディアに持ち込んでいるもので、これはMacからの一貫した姿勢といえる。
これと180度違うのが企業需要であって、「これが出来ないと困る」「こういうことが出来たら困る」という、企業のルールに合わせた使い方が必要で、コンプライアンスなどが言われれば、そのルールは増えていくことになる。こういった分野のツールやグループウェアは、従来から開発しているところはあるので、WindowsPhone7やBlackberryはそれらをモバイルで実現するものとなるのだろう。これを本当にデバイスレベルとかスマホOSで処理しなければならないものなのか、そのうちクラウドになってデバイスは何でも良くなるのか、まだわからない。かつてホストやミニコンの専用システムをPCが撃破したように、Androidに負かされる日が来るのかもしれない。
さてAndroidはちょうどPCのように最低限のOS機能だけ提供して、あとはオープンにアプリを自由に作って使ってもらおうと言う姿勢であり、やはり市場的にはWindowsの後継という例えがもっともピッタリかと思う。すでに玉石混交のカオスのようにいっぱいアプリがある状態になった。Webのように良いものも悪いものもあるようになるのだろう。自分で考えるクリエイティブな人は一部しかいないが、そういう人の自由なコミュニティにはAndroidは向いていくことになり、その人たちがこの世界を引張っていくのだから、土台となるAndroidはこれから先も改良が積み重ねられるだろう。結局コンピュータの世界が落ちついた先というのが、今後のスマートフォンの落ち着く先であるように思える。
しかもその落ち着き先というのは伽藍とバザールという枠組みは出ていない。