投稿日: Jun 19, 2014 1:42:15 AM
日本ではスマホの新製品発表がそれほど大々的には行われなくなったように、既に人々はスマホの新製品には食傷気味になっているのではないかというタイミングでAmazonが出てきた。Googleも激安スマホを投入予定である。スマホ戦争は通信デバイスメーカーが作ってキャリアが売る日本のパターンと、iPhoneのように基本白ROMのものがあったが、AmazonやGoogleは第3の提供形態を作るのかもしれない。つまりAmazonなどは単に出遅れているだけなのか?それともスマホの第2ステージとでもいうものが始まるのか?という問いである。
日本のキャリア主導スマホも白ROMも、今までのものはケータイ時代のキャリアごとの垂直ビジネスを解体して、デバイス・キャリア・コンテンツ(アプリ)のアンバンドリングへと突き走ってきた。このアンバンドリングによってさまざまなコンテンツがあふれ、自由にアプリが投入されるようになった。しかしその水平分業化したスマホの世界に対して、AmazonやGoogleのようにコンテンツ(アプリ)と個人情報をがっちり押さえているところがなぜ割り込んでくるのか?
実際問題としてスマホのアンバンドリングの世界で起こったビッグビジネスは無く(ゲームはそれ以前からいろいろな様式で行われていたので、スマホ以降のコンテンツではないと考えた場合の話)、ほとんどがタダと広告の世界で埋め尽くされていて、そういう意味ではネットのビジネスを「あちらから、こちらへ」シフトさせただけに過ぎない。セキュリティの問題でもほとんどPC時代と同じ様なことが起こっていて、スマホだからといって進歩が伺えるようなものではない。
つまりスマホで起こっているビジネスも使い勝手も現状で終わりではなく、何らかのブレークスルーがこの先にあり得るし、それを考えていくと個人認証とモビリティをうまく組み合わせれば、スマホで24時間個人を追跡して、その中でベストのビジネス機会を見つけようということになるのではないかと想像する。これはAmazonやGoogle のような巨大データセンターをもったところだからできることで、そこで新しい垂直的なビジネスを狙うことができるように思う。
平たく言えば囲い込みなのだが、オープンなシステムとかアンバンドリングの世界では、ログインや認証が面倒になる点を、AmazonやGoogleは垂直的なサービスをすることで省けて便利なものとし、人々のスマホ行動のうちのどれだけかパーセントをいただくことになるのではないだろうか。