投稿日: Dec 18, 2014 12:3:7 AM
2014年に取り組んで、うまくいかなかったものに、コンパクトデジカメの改造がある。数センチくらいのものを接写で撮影しようとすると、カメラや自分の頭が光を遮ってしまって、うまく対象が照明されない。しかしフラッシュをつけると画像がとんでもないものになってしまう。そこで専用のLEDでの照明と接写の装置をセットにしてしまおうと思った。
ところがCMOSとレンズがセットになった撮影ユニットは結構な値段がする。スマホの部品のようなカメラユニットは2000-3000円のはずなのに、それに何らかのコントローラやインタフェースをつけると高くなるので、コンパクトデジカメを中古で手に入れた方がよいことになる。
それでまず不要のデジカメをバラして試作をしてみた。上の写真はその一部で、フラッシュのユニットなどは取り外してある。操作はリード線を引き出して、ボタンスイッチをつけている。これで撮影したものをパソコンにUSBで取り出せるので、基本的にはOKである。
LED照明のところはいろいろ試してみた。フラッシュのように正面から照明するよりも、被写体からの反射が直接レンズに向かわないような角度に設置するのが良い。かなり斜め横から照明するような感じになる。ただ小型のLEDが曲者で、発光強度分布が中心から15度に集中するものから、30度、60度、120度などいろいろなものがあり、この特性と、何個をどのように並べるのかというのが関係していて、一概に何がベストとはいえない。当然ながら色温度・演色性もトンデモないLEDがあるので選び方が注意である。
一番の問題は接写レンズであった。このボロ・デジカメは接写モードがなかったので、この前に凸レンズをつけなければならない。手持ちのいろいろなレンズ(他の機器から分解したもの)や虫眼鏡や老眼鏡などいろいろ試してみたが、ピッタシのものがなかった。買に行けば何らか適切なものを選べるのだろうが、ガラクタの再利用で済ませることはできなかったのが残念である。
老眼鏡の度数でいえば2.5あたりのものが具合がよかったのだが、完全にピントが合うところまではいかなかった。レンズの知識はないので、それ以上は先に進まなかった。機会があれば接写レンズ付きのコンパクトデジカメで再テストしたい。
コンパクトデジカメというものも、機能が千差万別で、やろうとしている小型の専用撮影ブースでは、撮影条件設定が一通りなので、スイッチを入れればいつも同じ状態であって欲しいのだが、前回使用時の設定がリセットされてしまうものがある。本当はボロ・コンデジではなく接写着きのコンデジでやりたかったのだが、それは毎回ボタン操作で接写にしてフラッシュオフなどを手で設定しなければならないので使わなかった。
調べると撮影条件をカメラのどこに保存しているかの問題で、必ずしも内部の不揮発メモリに入れているとは限らないのでビックリした。
今は監視カメラのように至る所にカメラユニットは使われているので、専用カメラの市場は大きいはずであるが、専用カメラを自分で作る素材というのは意外に限られていることがわかった。
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