投稿日: Oct 01, 2015 12:20:58 AM
芸能の分野にモノマネというのがある。これは相当古くからあるものだと思う。エノケン(榎本健一)が亡くなった時にテレビの追悼番組に「エノケソ」という人が出ていて、この人は地方のドサまわりでエノケンの真似をして生業にしていた人だった。エノケンの出る映画を詳細に見て覚えたという。まだテレビの芸能がそれほど発達していなかった時代である。暮らしの手帳の花森安治もドサ廻り芸人の「美空ひぼり」のことを書いていたことがあった。
レコードなどではモノマネはオリジナル制作者の許諾をとらないと出すことができないが、ライブとなると歌い方や振りが似ていても権利問題は発生しなかったと思う。YouTubeなどではどうなるのだろうか?作詞作曲のような文書化できるものは知財化するのだろうが、顔や声や身振りが似ていても、生まれつきそういう場合もあろうから、排他的な権利設定はできそうにもない。
記事『ロックの継承?』では、BeatlesもRollingStonesも「正統なコピーと称するには、これらの曲を、このような基準で実演できなければならない」という家元的な認証制度を作ってはどうかということを書いた。Beatles師範とか、Stones免許皆伝というカンジである。
要するに真似てはいけない世界ではなく、まず真似て、さらにそれを越えていく世界になった方が、長い目で見た場合にコンテンツは豊かになっていくと思う。
心温まる chuck berry と keith richards の子弟映像