投稿日: Jan 21, 2013 2:25:6 AM
マスメディアを迂回したビジネスを考える方へ
海外のTVでは若者セレブというか成金の紹介にDJというのがちょくちょく時の人として登場する。ちょっと前になるが、収入ランキングというのがあって、
#10: Moby Net Worth 28 億円
#09: Daft Punk Net Worth 30 億円
#08: Pete Tong Net Worth 30 億円
#07: Judge Jules Net Worth 40 億円
#06: Sasha (DJ) Net Worth 40 億円
#05: Armin Van Buuren Net Worth 40 億円
#04: John Digweed Net Worth 45 億円
#03: Paul van Dyk Net Worth 50 億円
#02: Paul Oakenfold Net Worth 55 億円
#01: DJ Tiesto Net Worth 65 億円
(引用:DJ CITY.JP)
となっている。これは曲を選んでリミックスしたりする仕事で、人々に音楽を楽しませる仕事といえる。音楽自体はどこにいてもダウンロードで購入・視聴できるから、音楽に関する中間経路のビジネスは成り立たなくなるといわれる一方で、プレイリストの構成とかリミックスというのに価値が出てきて、ダンスできるクラブなどでDJプレイをブッキングするギャランティはどんどん上がっていったようだ。
このクラブ文化というのは日本では発展してないからわかりにくい。だいたいDiscoなどは風営法で取り締まれているくらいだから、こういうように音楽の楽しめる場所は日本にはないともいえる。クラブとはミュージシャンのいないライブのようなものかもしれない。
欧米はネット上にもラジオのような音楽番組があり、ネットなので過去の番組もアーカイブしてあって聞くことができる。もともと音楽番組曲が多数ひしめいていたわけだから当然といえば当然の成り行きだが、タダで聴ける音楽が無限にある中で、人々が集まるクラブがさらに盛り上がっているのはどういうわけか?
この盛り上がる仕組みにDJというか楽曲のキュレーションをするセンスを持ち合わせた人物が活躍することになる。そのような人々は記事『有名人と無名人の間(2)』で書いたような過去の埋もれた楽曲の再評価をしていて、気に入った45回転盤を1000ドルで買っていったりする。なぜそんなにお金が出せるのかと思ったら、冒頭のように超大金持ちになっていて、ギャラで十分買えるのである。
こういうDJに対して大物アーチストも自分の曲を使ってくれと申し出るが、殆ど断っているという。つまり音楽産業のマーケッティングを全く無視した世界が盛り上がってきたのである。当然世の中一般にはヒット曲を追いかける人が多く居るわけだが、もう一方でいろんな音楽を組み合わせてある時間帯の間になんらかの雰囲気を醸しだす様にプロデュースすることにも価値が認められるようになったといえる。