投稿日: Nov 07, 2014 12:42:18 AM
家にデスクトップパソコンが6~7台と、ノートPCが4台くらいあって、日常使っているのが半数くらい、滅多に使わないのが残り半数である。要するに古いパソコンも使える限り捨てないからこうなっているわけだが、捨てられない理由は古いOSや古いソフトウェアを使うためである。さすがにWindows2000とかNT4.0は無くなってXP以降にはなっているが、Vista、7などOSが混在していると、HDDの制約など個々のOS仕様の違いを忘れてしまって、うっかりミスをしてしまうことがある。以前XPで使っていたデータ用HDDをWindows2000につないで使おうとしたらパーティションが飛んでしまったことがあった。このように理由がはっきりしている場合は修復も割とやりやすい。DOSの昔から、chkdsk /f でやっていたことである。
近年はテラバイト級のHDDになっているので、うっかりミスをすると修復に大変な時間がかかることがある。修復でなくても、バックアップとか、HDDの検査なども丸1日かかったりする。それで怪しくなったHDDはなるべく早めに外しているのだが、それらももったいないので、なるべく再利用するように心がけている。ディスクツールとして販売されているソフトウェアもあるが、それらは前述のchkdsk /f でできることや、その他 diskpart などコマンドラインでできることをGUIにしただけのようなものもあり、コマンドラインを使いたくないということでなければ、ほとんど買う意味はない。いずれの方法でやるとしてもツールの利用にはやはり時間のかかる作業なので、それ用に占有されるPCが必要になる。
10年くらい前からHDDには、S.M.A.R.Tという使用履歴の集計が残されるようになっているので、消耗度合いがわかる。これによって使い続けるとヤバいこともわかるが、この値だけでHDD事故を予測できるものでもない。S.M.A.R.Tで「正常」のHDDでも突然死亡することはある。こういう値に過度の信仰は禁物であるので、実体験として故障や修復の経験をしておく必要があると思い、古いPCも実験がてら使っているのだが、今は企業でそんなことをしているのだろうか?
世界で最も多くのHDDを買って使っている企業はGoogleであって、そこがHDDの事故に関するレポートを出していたことがあった。その結論は十分に納得のいくもので、メーカーの加速テストとは大きな隔たりがある。壊れたHDDの半数はS.M.A.R.Tで正常だったという。つまり機種による差、ロットの差、利用環境の差、などの要因が大きいのである。だから使用したHDDが製品の出来不出来で問題があるならば再使用を諦めた方がよい。これは中古市場で難有として出ているケースが多いHDDに当てはまると思う。(もっとも非常に多く売れた機種は難有中古も多くなるので、そこは割り引いて考える)
しかしOSやチップセット及びそのドライバーとの相性が悪くて何らかの障害がでたようなHDDは初期化して適切に使えば問題がない(例えば難有中古で、3TBのHDDなのに800GBしか認識しませんでした、という出物があったならお得な買い物かも知れない)。また若干難があっても、S.M.A.R.Tで警告を出してもらえるので、用途によっては利用できる。問題は作業に時間がかかることである。
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