投稿日: Jul 24, 2015 11:55:55 PM
暑い日の夜のニュースでは必ずと言っていいほど水難事故が報じられる。それならば水際の作業とか遊びは救命胴衣や浮き輪を必ず付けるようにすればいいと思うのだが。子供が自転車に乗るにもヘルメットを被せる親なら、数千円の救命胴衣を用意するくらいどうってことのない話だ。
これはバランス感覚の問題だ。あるテーマに関しては非常に心配をするのに、同様のことが他でも起こってもあまり気にしない、ということである。
ケータイ電話にカメラが付くようになってから、トラックの左折の際の死角をカメラで確認できるようになるのに何年もかかった。おそらくその間にもトラック左折に巻き込まれた事故はいくらもあったであろう。戦争というのもそういう認識のタイムラグを抱えている。第2次大戦の段階で飛行機を自前で作れる国は列強と日本くらいしかなかった。日本も戦闘機は作っていたものの、戦艦大和のような巨艦主義から離れられなかった。それで爆撃機や空母を主体としたアメリカには負けてしまった。日本は総合的判断で負けた面がある。
漁船は魚群探知機で漁場に向かう今の軍事で考えると、兵隊が出かけて仕事をするところよりは、衛星探査の方が重要である。日本の衛星の何倍もの数の衛星を中国はもっている。それと特定の島を守れという話の間のギャップは大きい。軍事や防衛も思い込みで部分的な議論するのではなく、データを集めて総合的に検討するイギリス流のやり方が必要だと思う。
話はかわるが、アンバランスの典型は個人情報云々で、住所と氏名くらいはいくらでも手に入るし、もし銀行口座を知られてもそれだけでは被害にはならないのに、こういう入口のところだけ騒いで、その先に起こる詐欺そのものに対しては無防備なこともみられる。振り込み詐欺などがそうで、狙われる高齢者(特に一人暮らし)への電話は、プライバシー云々を越えて全て履歴がとれるように通信キャリアができるはずであるし、それは子息側からも確認できるようにしてもよいはずだ。
日本では何か事件が起こるとすぐに取り締まり強化の検討がなされるが、それは往々にして一面的でアンバランスを拡大しているだけであることが多い。そういうやり方の方が頭を使わなくてもよいから、そのように流されてしまうのだろう。
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