投稿日: Feb 29, 2016 12:8:54 AM
書籍の全集モノとか、レコード・CD、またDVDでも企画モノのセット販売のように、単価計算すると得かもしれないが、まとまった販売金額がそこそこ高いものがある。若い時には金が無くて買えず指をくわえていたものを、ゆとりが出来た世代のオッサンが思い切って買うような行動に出るのをオトナ買いというのだろうか。
私もかつてドイツのCD30枚セットを買った勢いで、ユーキャンで日本の古代史DVD12巻というのを買ってしまったことがある。いったんこのスイッチが入ると、金のある時はドカンと買う癖がついてしまうかもしれないと思う。その後は自重して買ってはいないのだが…
CD30枚セットを買った際には、気に入った曲ばかり抜き出して別の媒体にして、実際に気に入った曲を得るために幾らを払っていたのかを計算したことがある。平均では1曲50円くらい、送料も含めると100円くらいになり、気にいった曲だけでみると1曲1000円くらいになる。
これは通常CDを買っても気に入った曲があったりなかったりするのと比べると曲単価は安かったと思う。年齢も関係あるのだろうが、LPに比べてCDの方が安直に購入してしまったために、不要なものが多くなって、だいたい数千円投じて気に入った曲が1つとかになっていた。
私の集めていた1960-80年代のアメリカ黒人レコードとなると、特に珍しいものでなければ現在のオークション価格は2000-3000円だろうから、不要なCDをいっぱい買い込むよりはオリジナル45盤をピンポイントで狙って買った方が得なのだと、家人には言い訳めいた説明をしていた。
現時点で気に入った曲(主としてBlues)は1万曲くらいあって、そのうち日常mp3で持ち歩いて聴いているのが5000曲ある。しかしそれほど気に入らなかった曲の方が多く買ってしまっているが、それらは気に入った曲に辿りつくための必要経費であると考えると、やはり1曲巡り合うのには5000円くらいかかっていそうだ。
仮に1曲5000円だとしても、50年にわたって聴いているので、年間では1曲100-500円といえるかもしれない。つまり年に50万~100万円払って何千曲を繰り返し聴いているという計算になる。フツーの人は音楽を聴くのにそれほどの金はかけないかもしれない。これはiTunesなどでは手に入らないかなり特殊な音楽なので高くなるわけだけれども、フツーのありふれた音楽の場合は年間経費はこの100分の1くらいだろう。
もし1年に1万円を払うくらいの平均的な人の場合はCDのオトナ買いは相当割高なものになると考えられる。セットの企画をして売りつけた方の勝ちといえる。
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