投稿日: Aug 08, 2012 12:41:7 AM
意外にネットメディアが利用されていないと思う方へ
オリンピックの期間中はNHKのTVはオリンピックに多くの時間を割いていて、レギュラー番組の担当者は夏休みでもとっているのではないかと思えるほどである。確かにハイライト競技やハイライトシーンをじっくり見るにはTV放送がよい。特にサイマル放送は見るほうも熱が入る。大画面のデジタルTVを買っておいてよかったということになるのだろう。しかしオリンピックの主催者は高額の放映料をとるために、マスメディアでも金の払えるところにしか映像取材・放映を許可しないというのはどんなもんだろうか?オリンピックについても文字のメディアなら誰でも直接/間接に情報を得て発信することができる。今はスマホで写真や動画を撮ってその場でネットにアップできるようになっているのに、いまだネットメディアはオリンピックの蚊帳の外に置かれている。
選手からは挙動をいちいち見張られていてSNSでああだこうだと書き込まれるのがノイジーなので、期間中はSNSをしないという話も多い。これは納得のいく話である。ただしチーム内や支援者とのコミュニケーションはあった方がいいはずで、内輪の間ではどうなっているのかも知りたい。選手も外に対しては何らかの記者会見のようなものは必要になるので、スポーツジャーナリズムが何らかネットに情報をつなぐような役回りをすることになるのではないだろうか。マスメディアはメダルを取ったか取らなかったかくらいしか報道しないが、本当に興味を持っている人は採点基準とか専門家の評を求めているはずである。そういったちゃんとした情報がないと、素人の野次のようなものばかりが選手を襲うことになる。
少なくともYouTubeのようなネットメディアはオリンピックの新しい情報が流せないでいる。これはネットでは巨額のお金の廻る仕組みがないからだろう。しかしこういったメディアで試合のハイライトが見られないと、TV放映される非常に限られた種目しか人の目に触れることはできない。オリンピックの主催者としてもどんな競技が行われているのかを動画で一覧する場所があった方がよいのではないか。主催者は金集めに窮々としていて広報的なことが不十分に思える。主催者がスポーツジャーナリズムを広報のためのスポンサーとして認めて、競技の理解のための映像取材や関連情報のアップを許可すればよいだけの話ではないか。
つまり既存マスメディアは主催者に巨費を貢いでも、独占的な報道の権利を確保し、ネットなど新興メディアが無秩序に参入してくることを害悪として排斥したいのだろう。ネットに関するものとしては、 ロンドンオリンピック (2012年)Wikiのようなところから、前述の採点基準とか専門家の評や動画をリンクできると、せっかくの選手の活躍に対してアナウンサーのバカな質問に選手が戸惑うようなどうでもよい記者会見など見なくてもよくなるはずだ。
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