投稿日: Aug 18, 2012 12:10:22 AM
Juke Joint の内側
記事『もうひとつのアメリカ音楽』ではロックの源流となったアメリカ南部の黒人向けJukeJointのことを書いたが、思春期にこういう音楽に触れたのは、エルビスプレスリー、ジェリリールイスといったold世代から、ジョニーウィンター、スティーブレイボーンなど有名になった白人も多い。特に後者2人は公民権運動以降なので、黒人のJukeJointに入って混じってplayする機会もあった。日本の民謡でも「はあ~っ」と声が出た後に手拍子とか太鼓が入るように、黒人音楽も歌と演奏の間に見えないクロックが別にあり、そういった感覚は実際にやってみないと身につかないのだろう。白人にはこのリズムはとりにくく、日本人のラップでは民謡に引きずられてしまう。レコードのようにメディア化してしまうと、この見えないクロックは伝わらないようで、ライブの面白さは逆にそういうgroove感が得られるところにある。
しかしライブのどこもがロックの源流につながっているわけではなく、都市の郊外や場末にもあるそういったJukeJointをかぎ分けるのは専門家でないと難しい。だいたいこんなところという特徴をあげるが、結局は日本の若者が自分たちでやっているのとそんなにかわらないかもしれない。以下の写真は一貫性はなく雰囲気を出すために貼ってある資料映像。
トタン屋根の掘立小屋
名前はClubとかなっていても、だいたい倉庫以下の建物である場合が多い。もっとも、アメリカの建物は大工がやったのかDIYかわからないのが一般的。見てくれは求められていないことがわかる。
あり合せのテーブル・イス
どこかで拾ってきたような、ごちゃ混ぜの店内。一部は自作でペンキは自分たちで塗ったと思われる。石垣島でもベトナムでも同じ。こんな店は学生時代には身近によくあったことが思い出される。
アドミッションは$5
7時開演とか書いてあって6:30くらいにビール一本頼んで、いくら待ってもミュージシャンが現れない。8-9時過ぎになるとボツボツ始まり、$5とられる。これで明け方まで店内にいられる。
訳の分からない冗談
だいたい集まっているのは常連らしく、言っていることがわからず、調子が合わせられない。外タレコンサートのようなものとは違い、よくしゃべる人も居る。冗談が多いようだが謎。
踊りは必須 ノリはすこぶる良い
店内のわずかな隙間でも踊っている。半分くらいはダンス向きの曲かも知れない。しんみりした曲は似合わない。SoulかBluesかRockか、という音楽ジャンルを詮索するのは無意味。
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